去年の朝日杯FS。
圧倒的人気のコディーノをクビ差で抑えて2歳チャンピオンになったのが、
スプリングSを1番人気で制したロゴタイプでした。
年が明けてすぐのクラシック下馬評も
ラジオNIKKEI杯を制したエピファネイア、コディーノの名前が目立ち、
2歳チャンピオンながら良血の2頭と比べると、
一枚落ち・・・いえ、二枚落ち程度の評価でした。
しかし、クラシックの前哨戦が始まってからは、
続々、各地で新星が名乗りを上げます。
京成杯ではバランスオブゲームの弟フェイムゲーム。
きさらぎ賞では兄達に立ちはだかった距離の壁を越えたタマモベストプレイ。
急成長を見せたフジキセキ産駒・メイケイペガスター・・・
アーリントンCから異例の挑戦となるであろうコパノリチャード。
続々、実力馬が皐月賞に名乗りを上げる中、
トライアルレースが本格的に開幕します。
中でも私自身「プレ皐月賞」とまで見込んでいた弥生賞。
前評判の高かったエピファネイア、コディーノ、キズナの3頭は
ディープインパクト産駒・カミノタサハラの前に沈黙。
エピファネイア、コディーノ、キズナは一気にその評価を
落とすことになります。
昨年、大物の片鱗を見せていた実力馬達が
思うような結果を残せないレースが続き、
その悪い流れを受けて、スプリングS前日の若葉賞でも、
1番人気のメイケイペガスターが惨敗。
本命不在のクラシック戦線がより混沌さを極めた中でのスプリングSは
誰が勝ってもおかしくないレースになりました。
予想する方も大変ですが、レースは大方の想定通りの展開となります。
逃げを打ったワイルドドラゴンやテイエムダイパワーらが
ペースを引っ張り、1000m通過タイムは1分00秒00前後、
本番に近いペースとなり、4コーナーを回った時に
先頭集団にいた馬は軒並み直線で後退。
その直線の攻防は、4コーナーで好位置を確保し、
いい所を走れたロゴタイプが坂の手前で一気に伸び、
内側にいたタマモベストプレイがしぶとく2着を確保。
本番に向けて距離適性に疑問符がつく2頭が連対します。
3着に入ったマイネルホウオウ(34.7秒)は出走権を確保。
賞金的に余裕のあるフェイムゲーム(34.6秒)は4着入線し、
着外にはなったものの、兄・サンカルロを彷彿とさせる末脚を見せた
ヘルデンテノールも34.6秒の時計をマークしました。
先行している馬には厳しい流れにはなりましたが、
道中の位置取りを考慮しても、
勝ったロゴタイプ(35.2秒)と2着のタマモベストプレイ(35.1秒)は
先行した馬には厳しい流れの中、
強い競馬をしたと判断せざるを得ないでしょう。
もちろん、来週の毎日杯が終わってみなければわかりませんが、
混戦の皐月賞の中でも、ロゴタイプは堂々と、
1番人気になる可能性が出てきました。
しかし、本番は今日のスプリングSよりも1F伸びた2000m。
トライアルレース敗北組も上積みが見込め、
巻き返しも十分にありえます。
血統的にロゴタイプの距離上限は2000mのような気もしますし、
タマモベストプレイも兄弟の事を考えると、
距離に不安がある気がします。
皐月賞、ダービー、そして菊花賞を考えると、
ロゴタイプは皐月賞を
ベストパフォーマンスで来る事が想定されます。
今から1カ月後、皐月賞を予想する時は、
このロゴタイプをどう評価するかが明暗を分けそうです。
そして混戦の皐月賞で好配当を手にするには、
このトライアル戦線では勝ち切れなかった馬を再度、見直す必要があるでしょう。
しかし、今日の勝利でロゴタイプがクラシック戦線の主役に
躍り出たことは間違いありません。
距離不安説もミホノブルボン・の例を考えれば、
簡単に一蹴出来てしまうようにも思えますが、
果たして本番はどうなるでしょうか。
今年のクラシック戦線での馬券を当てようと、考えている方は
例年以上の考察が必要かもしれません。
週を追うごとに難しくなる皐月賞制覇への道ですが、
私にはこのスプリングS出走馬の中に穴馬がいるように思えてならないのです。
江戸川乱舞 今後の注目馬
・アドマイヤオウジャ
実力か展開のせいかは判断が難しいが、
距離短縮してくれば一変がありそう。
・ヘルデンテノール
良くも悪くもサンカルロの弟。
距離も持つし、広いコースで一変しそう。