圧倒的人気になったのは大方の予想通り、ガンジス。
重賞勝ちは無いものの、潜在能力と斤量の関係を考えれば、
割と無理のない人気の集め方だったかもしれません。
しかし、問題は「相手探し」。
これに苦労した方も多いのではないでしょうか?
想定のオッズを見ていても、ガンジス以外は比較的目まぐるしく
順位の入れ替わりがあった印象です。
調教の具合、出走馬の関係、枠順。。。
様々な要因が重なって、どんな小さな可能性も否定できない、
ある意味では「予想屋泣かせ」のレースだったようにも思えます。
競馬スピリッツの予想陣を見ても、
全予想陣「対抗」扱い。
圧倒的人気のガンジスですら「絶対的な信用に値しない」評価という
超がつくくらいの混戦のレースだったわけです。
そんな中で、エーシンウェズンでもなく
トウショウカズンでもない新興勢力として
フェブラリーSに名乗りを上げたのは
メイショウ軍団の伏兵・メイショウマシュウでした。
北海道の摩周湖から馬名を取ったメイショウマシュウ。
往年の大ヒット歌謡曲に「霧の摩周湖」という歌がありますが、
霧の深い、神秘の湖・摩周湖のように、メイショウマシュウのレースぶりも
霧の中に隠れていたんじゃないかというくらい、
存在感の無い所からのレースでした。
多くの方が予想した通りトシキャンディが逃げる流れとなります。
プロキオンSのような単騎大逃げを期待したファンの方も多いと思いますが、
ダイショウジェット(石橋脩)に絡まれてしまい、
自分のペースをつかみきれません。
大ケヤキの木を過ぎたあたりでも、
メイショウマシュウは後方の内側に待機。
時が来るのを待ちます。
最終コーナーを曲がり、直線の坂を登りきったところで、
大勢は決したかと思われましたが、
先行勢総崩れの流れの中、浮上してきたのは、終始、内を走っていた
2年前の覇者・セイクリムズンと、
圧倒的な1番人気のガンジスでした。
人気のトウショウカズンもスムーズさを欠いているようにも見えましたし、
エーシンウェズンも厳しそうな位置取り。
スティールパスも上位に喰らいついていますが、涼しい顔をして、
最後、ゴール前に飛びついてきたのはメイショウマシュウ。
レース残り100mほどで、一気に存在感を大きくしました。
全ての出走馬の中で、
圧倒的な上がり34.6秒を計測。
1着を争うセイクリムズンとガンジスを
交わしきったかどうかのタイミングで、ゴール。
私自身もまさか勝ちきっているとは思わず、
白熱したレースぶりに興奮のあまり絶句。
荒れるレースとわかってはいたものの、
圧倒的な人気馬は最初から信じられず、
能力が足りないと思っていた馬が勝ちきる。
検証の結果、本命と見定めた馬は着外へ沈んでいく・・・。
まさに競馬の悲哀の決定版的な感じの結果ですが、
いつも以上に反省の多い週となった人も多数いるような気がします。
しかし、大きく気持ちを落ち込ませる事は無いでしょう。
レース考察にも、今回のレース回顧の表題にも書いたように、
この根岸Sは「フェブラリーSには直結しないレース」です。
東京ダートマイルで求められる適性は、
根岸Sのダ1400mのそれとは全く異なります。
今回、根岸S好走馬には、本番はどうでしょうか・・・。
私は過度な期待をしていません。
それに・・・。
メイショウマシュウ・ガンジス程度の賞金では
フェブラリーSは除外となってしまうでしょう。
ある意味、フェブラリーSには本当に直結しない根岸Sとなってしましました。
ダート王道路線を歩む馬には
重賞タイトルは2つ3つは必要なようです。
江戸川乱舞 今後の注目馬
・エーシンウェズン
今回は展開が向かわなかっただけ。
次走は要注意。
・ガンジス
今回2着で、勝ちきれなかったが
次走はメンバーが古豪中心なら勝機アリ。