昨年二冠を制し、有馬記念で古馬をも一蹴したゴールドシップ。
当然、今年も活躍が期待されている1頭で、
ジェンティルドンナやオルフェーヴルと並んで、
「OGG時代」という呼称まで飛び出す始末。
果たして・・・と思っていたら、
競馬中継では「打倒ゴールドシップ」と題された日経新春杯の生中継まで行われていた。
「ハンデG2で打倒ゴールドシップは無いだろう・・・」と、
思ってしまうのは、競馬玄人よりの発想でしょうか。
レース結果を見れば、
たしかに「打倒ゴールドシップ」で、正しかったかもしれません。
圧倒的な内枠有利と、衆目一致していたレースですが、
まさに結果はその通り。
スタート直後、各馬内に殺到する中、カポーティスターの高倉騎手は
好位置を確保します。
高倉騎手の確保した位置は岩田騎手やルメール騎手がといった
一流ジョッキーが狙っていたポジション。
まさに「絶好位置」を確保します。
レースを引っ張るホッコーガンバは逃げますが、
比較的近いところからトップゾーン・トウカイパラダイスなどに迫られ、
思うように逃げられません。
4コーナーに入るところで、
人気のダコールやカフナなどが迫ってきますが、
圧倒的な内有利の馬場は変わらず。
福永騎手のダコールは外を回し、
ビュイック騎手のムスカテールは内で堪えます。
人気の2頭の命運はこの位置どりの差で別れたのかもしれません。
直線に向いて、
芝の状態が良い内を取ったカポーティスターがまず抜け出します。
それに続いて、やや外へ進路を取ったトウカイパラダイスも迫ってきますが、
道中の折り合いの付き具合がやや心配なところで、最後まで保つかが焦点。
終始ロスの無い競馬をしていたカポーティスターには52キロは最恵量。
徐々にトウカイパラダイスを突き放します。
最内でビュイック騎手のムスカテールが猛追してきますが、
約2ヵ月ぶりで馬体重の増えていた体には、若干厳しかったようにも映り、
思い届かず2着でフィニッシュ。
トウカイパラダイスは道中折り合いを欠いたのが最後に響いたか、伸び切れず3着。
非常に悔しいレース結果となってしまいました。
今後もまだまだ期待出来る1頭でしょう。
火曜日に書いた「江戸川乱舞のレース考察」の精度は今年も健在な様子。
注意すべき2頭として、火曜日の段階でカポーティスタ−とトウカイパラダイスをあげ、
尚且つ、馬スピ特報内でも「人気の2頭の重賞Vは少し先の中京か小倉と見た。」と
書いたとおり、ムスカテール・ダコール共に重賞初Vはお預けとなってしまいました。
次回はやや人気を落とすでしょうから狙い時かもしれません。
さて冒頭で、
「レース結果を見れば、たしかに「打倒ゴールドシップ」で
あっていたかもしれません。」
と書きましたが、まさにその通りになったかもしれません。
先週の初め、JRA賞が発表され、
ゴールドシップが満票で最優秀3歳牡馬の栄冠を手にしました。
この結果、正直コラムでも書こうとしていたのですが、
「負け犬の遠吠え」と言われかねないのでやめました。
そう最優秀3歳牡馬の選考で
ダービ−馬(ディープブリランテ)に1票も入ってないのは何たることかと。
書こうとしていました。
もちろん、最優秀3歳牡馬の栄冠はゴールドシップで文句はありません。
しかし、果たして満票でいいのかどうかと言われれば、甚だ疑問です。
ゴールドシップは割と3歳でも完成されているサラブレッドですが、
ディープブリランテは5月と遅生まれでまだまだ未完成だったわけです。
そのディープブリランテは三冠の中でも、いえ、日本競馬の中でも
最も最高峰に位置するレースを勝っています。
「その時ゴールドシップは何着だったのか。」と、問い詰めたくなりましたが、
満票だった結果は覆らないと思い、沈黙を通しました。
しかし、その「ゴールドシップ1強」の12年クラシック世代に
1頭の上がり馬が名乗りを上げました。
ダービー馬・ディープブリランテと同じ厩舎で、
素質馬の1頭として期待されていた1頭。
矢作厩舎の最終兵器とも呼べるカポーティスターが、
打倒ゴールドシップへ名乗りをあげました。
忘れられつつある同窓生のダービー馬ディープブリランテ引退後の
矢作厩舎を引っ張っていく存在になりそうな1頭。
カポーティスターの父:ハーツクライは
国内産馬で唯一ディープインパクトに先着した馬です。
「大物食い」の血が覚醒するならば、
いつの日か、ゴールドシップを本当に打倒する日が
来てしまうかもしれません。
同窓生が忘れられたダービー馬にならないように・・・。
江戸川乱舞 今後の注目馬
・メイショウカンパク
今回はまず一叩きした印象。
次か、その次辺りが狙い目なように見える。
・オールザットジャズ
牝馬で55キロと、やや見込まれた印象。
牝馬同士なら巻き返しも十分にありえます。