2015-10-04 香港へ繋がるレース－スプリンターズS－

週初めのレース考察で
「アクティブミノル、コパノリチャード、
ハクサンムーン、ミッキーアイルと
逃げ先行馬が揃っている事を考えれば、
同型のベルカントにとってはいい条件とは言えない」
と書いていたら、

アクティブミノル「ハナにこだわりたい」
ハクサンムーン「出ムチを入れてでもハナヘ」
ベルカント「行く馬がいたら、それについていく」
と、思惑通り各陣営が先手争いに躍起になっていた。

既にチキンレースの様相を呈している週中の様子を見て
本命を打ったのはウリウリ。

武さんが重賞300勝という大記録を前日に達成してしまったから
ベルカントに重たい印を打つ理由はなくなったし、
何よりもウリウリの枠が良かった。

スプリンターズSと同コースで行われた
10レースの勝浦特別では終始インベタを走り続けた
キャレモンショコラが勝ったのは既にご存知のとおりだが、
そのレースでは4コーナーで内側に馬が殺到しすぎて、
白い帽子の2頭は身動きが取れずに惨敗した。

内過ぎると何も出来ないのは一目瞭然だ。

そう考えれば6枠12番のウリウリにとっては
紛れに巻き込まれず、
外から先行する馬を強襲できる利点がある。

1枠1番のリッチタペストリーに○を打ったのも
ウリウリと同じような競馬をすると睨んだからで（これは言い訳）
枠順を見て、◎ウリウリの自信度が急上昇していた。

スタートはミッキーアイルが好発。
浜中騎手が「え？あれ？やばい、上手く出すぎた」感を
モロに出しながら周りをキョロキョロ。

負けじとばかりにハクサンムーンとアクティブミノルが前へ。
あっさり隊列が決まるとこの2頭は息を入れる。

激流になりそうだったレースは途端に
スローペースに落ち着いた。

前半600mは34.1秒。
10レースよりも0.2秒遅い。

「あ～、後々これはダメなG1レースって言われそうだな」

レースを引っ張るハクサンムーンと
アクティブミノルの手応えは悪く無い。
むしろベルカントの方が苦しそうだ。

瞬発力勝負になりそうだが、
外目を走るウリウリはちょっと厳しそう。

1枠の香港馬とストレイトガールも
4コーナーでは進路取りに苦労している。

直線坂下でレースを牽引していた2頭が失速。

道中折り合いを欠いたミッキーアイルが頑張っているけど、
内から外から後続馬が殺到。

何が何やらわからなくなったが馬群を上手く捌く
白い帽子の黒い勝負服ストレイトガールを視認。

繰り出した脚は33.1秒。
あのゴチャついた中から這い出てきたのは素直に凄い。

勝ちタイムの1.08.1は
10Rの勝浦特別（1000万クラス）よりも0.1秒遅い数字だが、
ストレイトガールが繰り出した脚は33.1秒。

上がりの部分ではG1馬の格の違いを見せた。

本命を打ったウリウリは
終始外を回らされたことが響いたのか
掲示板を確保するのがやっと。

スプリントで最上級のパフォーマンスをしても
頂点を臨むのはやや厳しいのだろうか。

ベストディスタンスはやはり1400-1600なのかもしれない。

ストレイトガールはこのあと香港へ。
そして春には第二の馬生が始まる。

悔いのない花道を飾ってほしいものだ。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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