2015-08-30 新風が誕生レース－キーンランドC－

「今日の札幌は真ん中あたりの枠がいいねー」
そんな話をしていた。

8月最後の札幌競馬は枠番で言えば、
橙色や桃色が目立っていたけど、

結局は頭数が少なかったりで
一桁馬番の馬が非常に優勢な状態が続いていた。

「つまり真ん中あたりの馬番の
◎ローブティサージュには好都合?」

と、邪な考えも持っていたりもしたけれど、
ワクワク感を隠し切れないでいた。

レースがスタートしても、
本命のローブティサージュはまずまずのポジション。

想定通り先頭集団がやりあう様子はなく、
前半600mは34.0秒の通過タイム。

ちょっとペースは落ち着き気味だ。

(個人的に疑っていた)人気のティーハーフは
国分騎手が腹を決めていたようでまくりの競馬を敢行。

でも、進路確保に手間取っている印象だ。

「ペースが緩いだけにティーハーフは
ちょっと厳しそうだな」
なんてレースを注視していたら、
本命のローブティサージュは伸び切れない。

ティーハーフも届きそうにない。
先頭を見たら、ウキヨノカゼ。

「え!?ウキヨノカゼ???」

ナニがナンやら・・・。

外枠すぎるという理由で切った
ウキヨノカゼだけでなくトーホウアマポーラまで
馬券に絡んでいる。

四位騎手は(まさかの)2週連続重賞制覇。

勝ったウキヨノカゼなんて
3コーナー過ぎたあたりまで最後方。

ティーハーフが進路の確保に戸惑っている瞬間に
一気にマクリを決めた格好。

ローブティサージュばっか見てて、
ウキヨノカゼが上がってくるのを
見落としていたという失態はここだけの話だけど、
気づいたら先頭を走っていた・・・という感じ。

前述したように
ペースが比較的緩かったからこそ、
早目のゴーサインが生きてきたといったところか。

ウキヨノカゼの血統表を眺めていて気づいたが、
二代母にシンコウエンジェルがいる。

シンコウエンジェルといえば、
ダノンカモン、クィーンズバーンの母。

直近だとクラスターCで
2番人気になったルベーゼドランジェがいる。

今、勢いのある牝系だ。

そしてウキヨノカゼの父・オンファイアは
ご存知ディープインパクトの全弟。

ディープインパクトはもちろん、
ブラックタイドとも当然同じ配合ではあるけれど、
ディープインパクト産駒とは
また違った深みをウキヨノカゼから感じることができる。

洋芝巧者・・・そんな言葉も当てはまろうが、
3歳時にはクイーンCを制しており、
その時にはスイートサルサ、トロワボヌールといった
牝馬限定重賞常連も顔をのぞかせている。

かなり中身の濃いレースだったようだ。

混戦模様のスプリント戦線に
またひとつ新星・・・
いや 新風が吹いた8月最後の重賞だった。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選ぶをモットーに
独自の予想を繰り広げ、高配当の的中レースを量産中！
初心者では目の届かない見落とされがちな馬を選び、的中に導く予想は見事なもの！
もちろん全て無料で見られます！