本日のメインレースを振り返ります。 レース回顧

2012-11-25 謝罪会見のような勝利騎手インタビュー−ジャパンカップ−

「最後の直線走路で
17番オルフェーヴル号の進路が狭くなったことについて審議を致します。
お持ちの勝ち馬投票券は・・・」

???

外側にいたオルフェーヴルの進路が狭くなる?

この波乱の決着を迎えそうな私の疑問符。
その答えはおよそ90分前に遡るべきだったのかもしれません。

東京9RキャピタルS。
単勝18番人気・ヤマニンウイスカーが勝ったことから始まっていました。
このレースはWIN5対象レースの1レース目。

このレースが終わった段階で880万票の票数が、一気に13574票まで減ってしまいます。
生存率0.15%。

そのサバイバルレースはさらに過酷を極め、
WIN5の最終レース・ジャパンカップを迎える前に残っていた有効投票数は10票。
生存率0.00011%。

今日のレースは波乱の連続だったと伺い知ることが出来ます。

11万人の大観衆を集めた東京競馬場の異様なムードに、
ジェンティルドンナは興奮を隠せず、
闘争心を煽らない為に、オルフェーヴルは馬群と離れたところで待機。

そう。人気の2頭に平然の勢いは感じられず、
ここでも「波乱」の2文字が脳裏をよぎります。

ややバラついたスタートになってしまいますが、
先手を取ったのはビートブラック
春の天皇賞で、オルフェーヴルを出し抜いた1頭です。

そして、意外だったのがジェンティルドンナの位置どり。
オルフェーヴルよりは前にいないといけないとは思っていましたが、
まさか番手に付けるとは思いませんでした。

そして虎視眈々と凱旋門賞ソレミアも絶好位置にかまえます。

ここで、意外だったのオルフェーヴルが後目に待機し、
割と池添騎手と折り合っていたところです。

残り1000m付近から徐々に進出し、4コーナーを曲がったところで、
大きく差を広げていたビートブラックに襲い掛ろうとします。

残り400mを過ぎた時点でも、ビートブラックは逃げの態勢ですが、
この段階で「ジャパンカップ制覇」への挑戦者は、
4コーナーで5番手以内にいた馬に限られてしまいます。

残り300mを過ぎたポイントで3冠馬2頭が馬群から抜け出し、
次元の違う瞬発力で一気にビートブラックを呑み込みます。

トラブルがあったのはここ。

ジェンティルドンナが、
前から垂れてくるビートブラックの影響で進路がなくなりそうになり、
そこをオルフェーヴルが進路をふさぎに行くような格好で、
2頭がぶつかりあいます。

ここで、審議になるのですが、この時、私は何も見ていませんでした。
個人的にはフェノーメノの手ごたえが怪しかった段階で呆然。
力なく三冠馬の叩き合いを眺めていました。

「ジェンティルが来てしまった。もう終わった。」

牝馬三冠・ジェンティルドンナと凱旋門賞で2着のオルフェーヴルの
叩き合いはおそらく歴史に残るモノだったでしょうが、
波乱の結末になったのはここから。

叩き合いを制したかに思われたジェンティルドンナ・岩田騎手。
先着出来ず、肩を落とすオルフェーヴル・池添騎手。

彼らの決着に「審議」のランプが点灯します。

「最後の直線走路で
17番オルフェーヴル号の進路が狭くなったことについて審議を致します。
お持ちの勝ち馬投票券は・・・」

???
外側にいたオルフェーヴルの進路が狭くなる?
なんだそれは?

場内に映し出されるパトロールビデオで大観衆はざわめき始めます。
「これは降着があるかも。岩田騎手はNHKマイルCの事もあるし。」

誰もが三冠馬同士の対決の行方を、固唾を飲んで見守りました。

およそ20分にも及ぶ審議は、到達順位のとおり確定。
史上初の3歳牝馬初のジャパンカップ制覇の勲章で確定しました。

日本中の期待を背負ったオルフェーヴルの凱旋レースにはならず、
ジェンティルドンナの強さだけをアピールするレースとなってしまいました。

しかし、波乱の結末があったのはその直後、
大観衆の視線はWIN5の配当に集まります。

結果は、的中2票。払戻金2億円。
史上2度目の2億円の配当。
そして史上3度目のキャリーオーバーは約2億5000万円。
まさに大波乱の結末を迎えました。

ジャパンカップの場合は、決着的には上位人気で決まりましたが、
最後の直線でやや強引に岩田騎手が進路をこじ開け、
ジェンティルドンナと、オルフェーヴルがぶつかり合った件。
この時のやり方に物言いがついたのでしょう。

レース後の岩田騎手のインタビューを見ても、
G1を制した嬉しさは感じられず、
審議を取られたことに関する釈明を行っているような雰囲気でした。
まさに謝罪会見。

ここ数週間のG1レース。
良い形でかなり興奮した方も多いのではないでしょうか。

ジェンティルドンナの三冠達成。
デムーロ騎手の天皇陛下への敬礼。
武豊騎手の2年ぶりのG1制覇。

これらの結末にどの競馬ファンも馬券の当たり外れ関係なく、
感動に包まれたままレースを終えることが出来ましたが、
今週は果たしてどうだったでしょうか。
長い審議となってしまい、どんな結末を迎えても、後味のわるい決着。

競馬において、全力のぶつかりあいは当然必要ですが、
フェアープレイの美しさもまた、日本人の美徳なのかと思うのです。
そのギリギリの中でも、多くのファンを魅せられる競馬はあるような気がします。

私自身も反省しないといけないですね。
凱旋門賞2着の三冠馬が4キロ差があるとはいえ、
古馬初対決の三冠牝馬にハナ差で負けた事はショック以外の何物でもありません。

しかし、これは私の見方・考え方が固定観念で凝り固まっているのかもしれません。

調整方法・育成方法も格段に発達し、
同じ勝負服の馬達が掲示板を独占する事も当たり前になったと。

改めて競馬とは何なのかを考えさせられるレースでした。


江戸川乱舞 今後の注目馬

ビートブラック
府中では、逃げ切りは厳しかったが、
内容は充実していた。有馬記念では狙えるかもしれない。

ダークシャドウ
道中の位置どりの差で4着。
見限る必要無し。


このコラムを書いた予想家

江戸川乱舞
走らない馬から決めていく独自の的中方法“逆走競馬予想”であたり馬を引き当てる、競馬スピリッツ専属の予想家「江戸川乱舞」。
過去の傾向なども加味した総合的な見解と、いち競馬ファンとしての純粋な視点も忘れないロマン派予想家。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など

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9月16日(月) 中山11R
【五十嵐】獲得金:48,200円

合計:48,200円

9月15日(日) 中京11R
【ウマテラス】獲得金:72,500円

合計:72,500円

9月21日(土)は中山11R ながつきS
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