本日のメインレースを振り返ります。 レース回顧

2012-11-11 即位60年記念レース−エリザベス女王杯−

雨に包まれた京都競馬場。
会員の方のご厚意もあって、私は京都競馬場のボックスシートにて
レースを観戦することができました。

朝からの雨も相俟って、入場客自体は
G1開催日のそれとは思えないほどの客入りだったのが少々残念です。

売り上げや入場者数などは、JRAからの発表を待たなければなりませんが、
やはり圧倒的な強さを持つ三冠馬が出場しなかったことは
影響がないとは言い切れないと思います。

牝馬限定とはいえG1なのですから、2200mというような非根幹距離ではなく、
堂々と2000mで開催してもいいような気はします。

同じ非根幹距離でも、ローカルで行われている牝馬限定重賞にあわせた
1800mでもいいんではないかと思います。

しかし、私のようなロマン派の提言よりも重要なのは、
今日は英国エリザベス女王陛下の即位60年を記念したレースになったという点です。

京都競馬場の各所ではあらゆるイベントが催されていました。
表彰式にはアスコット競馬場の場長も招かれ、記念品を贈呈されていました。

英国の式典ムードの中、果敢にレースの主導権を握ったのはレジェンドブルーでした。
午後一番で京都競馬場に到着し、差しも届くが、外を回しすぎると、届かない。
展開によっては逃げ残れる。

そういう馬場状態で行われ、先手を取ったレジェンドブルーは正攻法と言えるでしょう。
更にその後ろには、川田騎手騎乗のオールザットジャズらが、控えます。
主導権を握ると思っていたスマートシルエットはこの段階で存在感がなく、
着順も最下位ということで、何かほかの大きな原因がありそうです。

この段階で圧倒的な人気のヴィルシーナは先行集団にうまく取りつきます。
まずまずの位置を確保したように見えますが、どうも元気がないような気がしました。

そしてフミノイマージンも差しの競馬に徹するなら・・・という位置取りですが、
京都の馬場状態を考えると、私には「?」が点灯しっぱなしでした。
「大外に出してもぶん回して、届く馬場じゃない」
その不安は3コーナーに入っても、拭いきれませんでした。

坂に入って、ヴィルシーナも内田博騎手の手が動き始めますが、
どうも本調子ではない様子。
反応がもう一つ足りないように見受けられました。

この段階でフミノイマージンは大外ぶん回しを諦め、インへ。
京都の外回りのレースならインがポッカリ空くことはよくあるので、
太宰騎手もそれに賭けたのでしょう。
しかし、京都の内側はだれが見ても荒れており、
最善の策とは言えないように私には見えました。

すでに4コーナーにいい形で入っていた
オールザットジャズは最高の手ごたえのままゴールを目指します。

徐々に集団がバラケはじめ、ヴィルシーナもようやくスパートが掛かって、
馬場のいいところから伸びてきます。

そこには京都適性抜群のラシンティランテ、関東からの刺客・レインボーダリアらも、
スムーズな形でなだれ込みます。

オールザットジャズは外から来た集団には簡単に差されますが、
しぶとく内側で粘り続けます。

もうこの段階でインを選んだフミノイマージンの出番はありません。
太宰騎手とフミノイマージンの挑戦もここまで。
能力があるのは分かっているんですが、ここまでの出番のなさはだれが想像したでしょうか。
太宰騎手はやや大事に乗りすぎたのかもしれません。

しかし先頭に目を移すと、先頭に立っていたのはまさかのレインボーダリアと柴田善臣
ヴィルシーナと馬体を合わせたまま抜かさせないよう頑張ります。

その2頭のバトルに割ってはいる、アラブの刺客・ピクシープリンセスとM・デムーロ。
2頭のディープ産駒に詰め寄られながらも、
先頭を守ったのは柴田善臣のレインボーダリア。

父:ブライアンズタイム、母父ノーザンテーストというまさに
「競馬バブル全盛期」の血統。

そして秋競馬は地方出身騎手や外国人騎手に、イイところを持ってかれっぱなしだった
JRA騎手の逆襲はここ京都で、エリザベス女王の即位60年を記念レースでした。

多摩川越えたらダメだと思っていた柴田善臣騎手の関西G1、しかも右回り。
そして英国女王の冠がついた記念レースで、
関東からの刺客・レインボーダリアが大仕事をやってのけました。

2週前の天皇賞で、人生で初めて柴田善臣騎手を本命に指名。
天皇(エンペラー)を守るには、立派な侍(ナイト)が必要」ということを
書きましたが、まさか2週遅れでエリザベス女王の前で、
立派なナイトを演じるとは思いませんでした。

まぁ、これも柴田善臣騎手のイイトコロ。

今回のレースを見守った誰もが、
ジェンティルドンナに負け続けたヴィルシーナに戴冠を。
太宰&フミノイマージンのカップルに戴冠を、と願ってやまなかったレースで
まさかの柴田善臣(&二ノ宮厩舎)。
ある意味、勝負師。ある意味、KY。

思わず、ナカヤマナイトで来いよ、2週遅いよ、
と思ってしまいましたが、それも愛嬌。

シバタ・ヨシトミとは、
「天皇陛下を守る立派な侍」ではなく、
「女王陛下の007」だったのですから。


江戸川乱舞 今後の注目馬

メルヴェイユドール
江戸川が個人的に追いかけている馬。
最低人気ながら、あわや掲示板。オープン戦なら主役

ピクシープリンセス
まだキャリアは浅いが、大物感ある走り。
次走は・・・。


このコラムを書いた予想家

江戸川乱舞
走らない馬から決めていく独自の的中方法“逆走競馬予想”であたり馬を引き当てる、競馬スピリッツ専属の予想家「江戸川乱舞」。
過去の傾向なども加味した総合的な見解と、いち競馬ファンとしての純粋な視点も忘れないロマン派予想家。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など

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2023年現在19,927,450円
2024年現在20,070,400円
2022年現在24,393,950円

11月16日(土) 東京11R
【五十嵐】獲得金:23,000円
【大五郎】獲得金:9,900円

合計:32,900円

11月30日(土)は中山11R ステイヤーズS(G2)
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