2015-04-05 05年有馬記念を思い出したレース－産経大阪杯－

「なんとハーツクライだぁぁぁ！！！」
2005年有馬記念。

競馬ファンの期待を背負ったディープインパクトは
直線でまさかの伸びを欠き、２着。

武さんの必死の追いも届かず、
覚醒したハーツクライをかわすことが出来ず、
国内で唯一の敗戦を喫した。

あの時の中山競馬場やテレビ中継からの
「おいおい、どーすんだよ」的な空気は忘れない。

ごく一部の的中者を除き、
「ふざけんな、ルメール」状態だった。

G1級の盛り上がりを見せる伝統の春の重賞レース。
およそ10年の時を経て、
あの時の有馬記念の再演を見るとは思わなかった。

たしかにキズナには不向きの展開だったと思う。
縦長、ゆったりした流れ、内回り、不良馬場・・・。

その不向きな流れの中でも
最後しっかり詰めてきたのだから
「さすがキズナ、さすが武さん！」の
大合唱かと思ったら、
キズナの内から鋭く伸びる見慣れない勝負服。

誰だあれ？
呆然と中継モニターを眺めていたら、
画面に映し出されたのはニヤリとする
色白の堀の深い人物・・・。

「ルメールだっ！！！！！」
昨年のエリザベス女王杯を勝って勢いにのる馬。

有馬記念が超絶スローペースだったから、
その力量を見誤ってしまった。

「ディープインパクト×Storm Cat」のニックスは
ことさら注目されているけど、
ラキシスもまさにこのニックスを抱える１頭。

確か重馬場での実績もある。
にしても、JRAデビューから
一ヶ月遅れたルメールの
待望の初勝利が重賞。

しかも、自分の名前を売った
ハーツクライの時と同様、
武さん跨る名馬を撃退する「大物狩り」。
いろいろキズナには不向きな展開だったのも事実。

ラキシスよりも早めに動いたし、
外も回らされた。
ただ２馬身差は少々言い訳できないか・・・。

逃げたゼロスにカレンブラックヒルが
突っつくような展開になれば
よかったのかもしれないが、
それにしても悔やまれるレースだ。

前走の京都記念はプラス22キロで
今回もまだ太く見えた。

まだまだ上積みはあるのかもしれない。
本番は天皇賞、そして秋の凱旋門賞。

感動的なラストの為には、少々の敗北も必要だろう。
取りこぼす可能性も考えていなかったわけではないから、
予見していなかったわけではないけれど、
相手が相手なだけに、
少々悔いを残す結果かもしれない。

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