2014-11-30 強さに感服したレース－ジャパンカップ－

強烈なエピファネイアの強さだった。


去年のダービーで、
「福永祐一にダービーを勝たせる為に生まれてきた馬」として
本命◎を打ち、対抗○にキズナとしたのはいい思い出。

結果は武さんのキズナが勝って大団円だったけれど、
ほんのちょっと、もう少しだけ巡り合わせが良ければ、

エピファネイアが勝っていても不思議ではなかったし、
そもそもの評価はエピファネイアの方が上だった。

でも、キズナがヨーロッパに遠征し、
ニエユ賞でイギリスダービー馬を競り落として、
さらに凱旋門賞で４着になったあたりから雲行きが変わった。

たしかに圧倒的な力の差で菊花賞は勝ったけれど、
キズナの印象が強すぎて、存在はどんどん薄れていった。

挙句、春の産経大阪杯３着、香港での４着と、
自ら評価を落としていった。

秋初戦の天皇賞・秋は６着と目立ったとこもなく、
今回は４番人気。


個人的に力があるのはわかっていたし、
何かのキッカケでその力が解放されると思っていた。

だから、「ジャパンカップはスミヨンで」の話を聞いた時に、
「きたか！！（ガタッ」と思わず、机から立ち上がるぐらいの勢いだった。

能力全開あるな、と思ったりもしたが、なぜ▲にしたのか・・・。
これはもう馬場の読み誤りと言うしかない。

（ジャパンカップの時間には）良馬場だったとはいえ、
日曜の東京競馬場の勝ち馬の血統を見れば、
スピードよりもパワータイプの馬が軒並み来ていたし、
馬場が徐々に乾き、外差しの馬場になることは予見できていたから、
斤量の軽いハープスターを◎にしていた。

でも、これも言い訳でしかないし、後悔しかない。

回復具合が思わしくなかった東京競馬場の馬場を見て、
「エピファネイア怖いなぁ」って気もしたし、

スミヨンが日曜６Ｒで重量超過の制裁を受けて、
過怠金７万円をとられていたことを併せて考えると
「ＪＣで取り返したいだろうな」とかも頭を過った。

でも、江戸川の浅はかな思考のはるか上を行く、
エピファネイアのパフォーマンス。

エピファネイアの新馬戦を見て、
「ダービー勝つんじゃないか」と思った時以上の衝撃。

でも、新馬戦の時に感じた衝撃と
今回のジャパンカップの時の衝撃は違う。

「これはシーザリオの仔だ」っていうのが新馬戦。
「これはクリスエスの仔だ」っていのがジャパンカップ。

馬場の適性や仕上がり、スミヨン効果、
いろいろ噛み合ったけれどエピファネイアの
全力を初めて見れた気がした。

言い方は悪いかもしれないが、
やはり騎手の力と言うのもあるのかもしれない。

レース後に（リップサービスかもしれないけど）スミヨンが
「今まで乗った日本馬の中で一番強い」 と語った。

つまり「オルフェーヴル以上」だということだ。
個人的にはレース以上にこちらの発言に興奮したかもしれない。


スミヨンは以前、オルフェーヴルに関して非常に熱く語っていた。

「自分が乗った馬の中ではザルカヴァが最強馬だと思ってきた。
あと１年現役を続ければ、
あのシーザスターズだって負かせたはずだと思っていたくらい。
だけど、オルフェーヴルはその上をいく馬だとわかったんだ」

と雑誌上で発言。

対談していたメンディザバルが「本気か？」と
ドン引き（？）したほどにオルフェーヴル信者だった。

しかも、

「フランケルは凄いけど、オルフェーヴルはもっと凄い。
あの馬はシーバード、パントレセレブル、ザルカヴァ、フランケル。
そういった歴史的名馬と肩を並べるだけの存在だと断言できるよ」

と語っていた。

資料をひっくり返して調べてみたら、
すごい狂信ぶりだと再認識した。


とにかくエピファネイアは相当な実力を秘めていたようだ。
素直に◎をつけなかった江戸川が無礼極まりなかったと反省したい。
ただ、これだけは言わしてほしい。


このレースは遠征馬のトレーディングレザーが競走を中止している。

４コーナーに入るところでズルズル後退していったが、
その後退していく途中で、ハープスターと接触。

ハープスターがモロにヒップアタックを食らう大きな不利があった。

しかしそこから大外一気で、５着と掲示板を確保。

上がり２番手の脚を繰り出していたのだから、
ある程度の結果を出したと言えなくもない。

エピファネイアは次走、どこへ向かうのか分からないが、
才能が覚醒したのは言うまでもない。

ジョッキー変更の声もファンからは上がるだろうが、
果たしてどうなるのか。今後に注目したい。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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