2014-04-13 川田が戸崎を殴り返したレース－桜花賞－

昨年の阪神ＪＦは

１着 レッドリヴェール（戸崎）
２着 ハープスター（川田）

で決着。


昨年春のＪＲＡイベントでの珍事（？）
「川田騎手が戸崎騎手を殴った」瞬間の画を思い出したと、
レース回顧で書いた阪神ＪＦ。

レッドリヴェール（戸崎）が
阪神ＪＦで圧倒的な人気のハープスター（川田）の
足下をすくって２歳女王の座に輝いたのを、

「戸崎が川田を殴り返したレース」と評したわけですが、
あれから４か月。

牝馬クラシック路線の勢力図は変わらないまま、
桜花賞の季節を迎えました。

２歳女王・レッドリヴェールの単勝が7.4倍
ミス２歳・ハープスターが単勝1.2倍
（なんて表現していいかわからなかった）

劣勢にあるはずのミス２歳のハープスターが
圧倒的な支持を得ていた今回の桜花賞。


桜の女王をかけた争いは、
この２頭で決着したわけですが、
想像以上にハラハラさせられました。

もうレースとしては最上級に盛り上がったレースでしょう。

いや、もちろん抜け出した２頭は強かったのだけど、
こんな最高なグランプリにしてくれたのは、
典さんの息子・和生騎手の果敢な逃げのおかげ。

関東でも若手の注目株として最近、メキメキ腕を上げておりますが、
まさかこんな大舞台でとんでもない大逃げをかますとは思いませんでした。

玉砕覚悟の大逃げはやはりレースに緊張感をもたらしてくれます。

交流重賞のエーデルワイス賞を勝ってはいるものの、
この舞台では明らかに力は足りないし、
買えない馬ではありますが、

最後の直線は思わず「カズオ～、行け～！！！」
と叫んでしまうくらいに見事なもの。

いやまぁ、実際に行かれてしまっては困るんですが、
玉砕覚悟の果敢な逃げは応援したくなるでしょう。

ペース配分とか、着順とかの損得を抜きにした勝負度胸は
さすが横山一族の血を引く者。
まさに競馬はブラッドスポーツを体現していますね。

さて本題に戻って、４コーナーでのハープスターは最後方。

ハープスターからの馬券を勝っていた人はヒヤヒヤもんだったでしょう。

いや、実際に江戸川もヒヤヒヤしていましたが、
残り１Ｆを切ってからのスピードの乗り方は異常。

ホラー映画みたいな動き。
もうなんて言っていいかわからないくらいの加速度。

他の馬が34秒前後で３Ｆを駆け上がる中、
ハープスターは32.9秒の鬼脚。

２着のレッドリヴェールも33.4秒なので
勝っていてもおかしくはないんですが、
ハープスターはそれをも上回る脚。

ぶっちゃけ故障してないのか心配になるレベルです。

直線に入ってからの川田騎手は、
ヨーロッパなら騎乗停止になるレベルのムチの連打。
相当ビシバシ打ってます。

内心は結構焦っていたのかも・・・。

きっと

スタート前
「ユタカさんのディープみたいに乗ればＯＫ」

↓

道中
「想定通り。勝ったわコレ！！」

↓

残り３Ｆ
「あれ？カズオ逃げ切っちゃうんじゃね？やべー」

↓

直線
「やべー、ハープ真面目に走れ！降ろされるやろが！！（ムチ連打）」

こんな心境ではないでしょうか。


レッドリヴェールの戸崎騎手も
「もらったぁ！！」と思いながら坂を上っていたはず。

実際にこの２頭のレベルは抜けていましたし。

まさに昨年12月以来の２発目のパンチを食らわそうとした刹那、
襲いかかるハープスター。

クロスカウンターか！？と思いきや、
ゴール着前で抜け出すのはディープの娘でベガの孫。
最高に盛り上がったレースを制したのは、結局ハープスターでした。


昨年春に川田が戸崎を殴って、
冬に戸崎が殴り返して、
また春に川田が戸崎を殴り返したそんなレース。

まぁ、冗談はさておき
とにかくハープスターに無限の可能性を感じたレースでした。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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