首都圏は梅雨らしく朝から雨。
東京競馬場も芝は重く、ダートは朝から不良。
午後には天候も回復しましたが、
函館競馬場は靄と言うか霧と言うか、
府中とは雰囲気の違う中でレースが行われました。
そんな門別競馬場みたいな雰囲気を残しつつも、
函館開催は夏の幕開け。
夏競馬は競馬記者にとって稼ぎ時。
普段お使いの新聞の印やコメント、
競馬スピリッツでは特に虎石さんのコラム(ほぼ毎日更新はすごい)や、
普段トレセンに出入りしているハンターXさんは、
馬券を予想する皆さんには要注意かと思います。
僕も毎日チェックしています。
しかし、どんな優れた競馬記者の皆さんでも、
100%常に当たらないのが競馬の難しい所。
それは馬や騎手にも言えることで、
強い馬に乗っても、勝てないモノは勝てない。
まさに今年の函館スプリントSはそんなレースでした。
圧倒的な1番人気のドリームバレンチノに跨る松山騎手の課題は
やはり斤量59キロ。本人も意識して乗っていたはずです。
スタートから一生懸命押し出していましたが、
やや反応が鈍く、フォーエバーマークやパドトロワの作るペースに
取り残されまいと必死でした。
松山騎手も本当はもう少し内側でレースをしたかったはずですが、
先輩達のマークは厳しく外を回らさざるを得ない格好に。
おそらく松山騎手が獲りたかったポジションは
秋山騎手のシュプリームギフトがいたあたりでしょう。
外を走る松山騎手と同様、
思い通りにレースを運べなかったのは
絶好枠に入ったテイエムオオタカ。
スタートで出負けしたのが全て。
(厳しい見方をすれば徐々に衰えているのかもしれません)
時計の出る函館の馬場でしたが、仮に遅れてしまっても、
そこからの伸び脚が無ければ、出番はありません。
逆にいい形でレースを進めたのがフォーエバーマ−ク。
北海道を得意にしている三浦騎手の騎乗でしたが、
積極策が奏功しました。
陣営はハナ宣言してましたし、テイエムオオタカが出遅れたのも、
この馬には向いた格好になりました。
絡んできたのがパドトロワだけで、
パドトロワも別にハナが欲しい馬ではありません。
早いペースで進みましたが、テイエムオオタカの早々の脱落で、
この2頭には絶好の展開になった感じがあります。
結果は道中ベストポジションをキープし続けたシュプリームギフトが
最後、フォーエバーマークを交わして2着をゲット。
パドトロワが昨年のサマースプリントシリーズ王者の意地を見せ優勝。
勝浦騎手も07年のゴスホークケン以来の重賞制覇。
そんなに勝ってなかったけ?
と、少々拍子抜けしましたが、見事な騎乗でした。
人気のドリームバレンチノが敗北し、
三連複では1万6510円、三連単でも16万馬券と大波乱の決着に。
私自身も荒れると踏んでいたので、
丹内騎手の乗る◎マイネルエテルネルで勝負。
欲を言えばもう少し前めの競馬をしてほしかったです。
が、スタートがやや遅れたので、仕方ありません。
まぁそれは目を瞑ったとしても、
危惧していた通り、直線捌けず、敗退。
勝負どころで、詰まってしまったのでは、
せっかくの好機も活かせません。
「あぁ、やっぱり丹内じゃ足んないか・・・」
と、言うつもりもないダジャレを披露。
言わなきゃよかったと思っても後の祭り。
マイネルエテルネルはやはり1200mの方がいいので
イギリスダービーを諦めて正解・・・ではなく、
3歳の間は軽量を活かして、古馬とも十分戦えそうです。
次は誰が乗るかに注目ですが、また丹内騎手だと・・・
レースの当たりハズレよりも、丹内騎手に「◎」を打つ方が
ドキドキ出来そうです。(それも競馬の楽しさですけど)
1年前は重賞では「だいぶ足んない」と思っていましたが、
丹内騎手は重賞では「まだちょっと足んない」。
そんな感じです。
でも、そろそろタイトルには手が届きそうな感じもします。
大仕事をしそうなので要注意を。
来週はついに宝塚記念で、
そのグランプリのあとは夏競馬も本格開催となります。
この夏もアロハシャツを着て、
爽やかな(?)競馬コラムニストとして、がんばります。
・ストークアンドレイ
スタート克服で、上位進出もある。
今後人気は無くなるが侮ってはいけない。
・スギノエンデバー
開幕週だと速いペースでも後方からでは厳しい。
差しの馬場なら安心して買える