4月7日の「女の花道」桜花賞は
天候不良の懸念もありましたが、レース当日は良馬場で行う事が出来、
アユサン・レッドオーヴァルという
2頭のディープインパクト産駒による壮絶な叩き合いを見る事が出来ました。
また外国人兄弟騎手のG1でのワン、ツー、フィニッシュと
記憶にも残るG1となりました。
素晴らしい「女の花道」で感動した方も多いはず。
出走馬は今後、NHKマイルCやオークスなど、
それぞれ別の路線に向かうと思われますが、
全出走馬に敬意を表して今後の活躍を期待したいと思います。
さて今週は皐月賞。
年明け当初には
例年ハイレベルなラジオNIKKEI杯を勝った
エピファネイアが世代ナンバーワン。
いやいや、朝日杯2着だけど
キングカメハメハ産駒のコディーノが強い。
あれ?キズナの存在を忘れてないかい?
ディープインパクト産駒だよ、巻き返しあるよ!
など、様々な声が聞こえていましたが、
完全に忘れられていたのが、2歳王者のロゴタイプ。
血統的には地味なローエングリン産駒という事に加え、
7番人気で2歳王者に輝いただけに
若干フロック視されていましたが、今年初戦のスプリングSを快勝。
世代上位組がトライアルレースで敗退を繰り返す中、
スプリングSを制した事で、評価が急上昇。
一気にクラシックの主役に躍り出ました。
それに今回の皐月賞を迎えるにあたって、
一気に評価を上げたのが、ハイレベルな弥生賞を制した
ディープインパクト産駒のカミノタサハラ。
久々に金子真人オーナーが送りだすクラシック候補。
皐月賞と同条件で、「世代ナンバーワン」と噂された馬達を一蹴した事で、
一気に評価を上げました。
当然、本番でも要注意です。
それに注目度の低い穴馬として、期待出来るのが、
___SILVER___
アーリントンCを制したコパノリチャードでしょう。
現在、絶好調のDr.コパこと小林祥晃オーナーが
自信を持って送り出す1頭です。
アーリントンCでは他馬を寄せ付けず、圧勝。
距離を不安視する声もありますが、
父・ダイワメジャーは皐月賞を勝っていますし、
マイラー傾向の強い馬でも、勝負になるのが今回の皐月賞。
人気はなさそうなので、一発を狙ってみても、
面白いかもしれません。
乗り役も地方競馬出身の戸崎騎手が中央に移籍してから
奮起が著しい同じ地方競馬出身の内田博幸騎手。
有力馬に差し傾向の強い馬が多い今回は
積極策で1発が十分にありえます。
しかし、私としてはその有力馬・・・
つまりトライアルの巻き返し組に一番注目しています。
それはエピファネイアとコディーノです。
昨年からこの2頭を中心に世代最強論争は展開してきましたが、
賞金的に足りていた弥生賞は2頭とも完調で出てくるはずもなく、
本番は明らかに今回。
中でもコディーノは前走3着ではありましたが、
明らかに皐月賞に向けて、いい感触でレースを行っていましたし、
レース後、藤澤厩舎スタッフだけでなく、
横山典弘騎手もニコニコとしていたのも非常に印象的です。
イイきっかけをつかんだ事に変わりはありません。
明らかに巻き返してくれるでしょう。
それにエピファネイアも、
ほぼ毎週のように調教に乗っている福永騎手に手綱を戻します。
母シーザリオは福永騎手にとって、非常に思い入れもありますし、
角居厩舎所属で、担当スタッフも同じ。
いつもの環境に戻るエピファネイアにとっては
プラス材料が多い今回は巻き返しが十分に可能です。
シンボリクリスエス産駒・福永騎手と、
クラシックには少々無縁ではないかとも言われますが、
エピファネイアはシンボリクリスエスというよりは、
シーザリオが強く出ている印象です。
それに福永騎手からも、
昨年のワールドエースやジョワドヴィーヴル以上の
「自信」を感じます。軽視するのは危険ではないでしょうか。
それに狙ってみたいのは
ディープインパクト産駒のインパラトール。
正直な話、社台系のディープインパクト産駒以外は、
そんなに走らない印象でしたが、
桜花賞を勝ったアユサンはディープ産駒ながら非社台(下河辺牧場)の馬。
思えば、この世代は社台の有力な繁殖牝馬に
ディープインパクトではなく、
ネオユニヴァースやチチカステナンゴを付けていた世代。
逆に日高の最上位の繁殖牝馬には高値で取引される為、
ディープインパクトが配合相手に選択されていました。
そんな中からクラシックホースが出た事を考えると、
インパラトールも見逃せない1頭。
近親に重賞4勝のマグナーテンや
兄にダート戦線で活躍が期待されるミッキーオーラがいるので、
血統的な下地もあるはずですし、
「ディープインパクト×ストームキャット」は桜花賞を勝った
アユサンを始め、成功例の多い配合です。
2週連続ディープインパクト産駒というのは十分にありそうです。