先週の阪神大賞典。
想像以上にゴールドシップが進化しており、見事な圧勝劇を披露しました。
今週も距離は違えど、高松宮記念に世界を制したロードカナロアが出走します。
昨年末に世界でもトップクラスにある香港競馬の
スプリント最高峰・香港スプリントを制したロードカナロアの強さは
香港スプリント史上、歴史に名を残すレベルだと思います。
世界最強・スプリンターにどこまで他の挑戦者が肉薄できるかが
今年の高松宮記念の最大の焦点になりそうです。
そのロードカナロアは前走の阪急杯で距離不安説のあった
1400mのレースでも圧勝し、今回の高松宮記念でも死角は見当たりません。
秋春のスプリント制覇もほぼ確実視してもよさそうです。
それに改修されてからの中京コースは
ローカル開催には珍しく「馬の実力」が最優先されるコースです。
ロードカナロアや、ドリームバレンチノ、サンカルロの上位人気勢は
徹底マークする必要があります。
そもそも今回下位人気になりそうな馬はG1はおろか、
重賞でも勝ち負け出来るか怪しいレベルの馬も多く、
上位人気勢に不測の事態が起こらない限り、普通に考えれば、
出番は考えづらいでしょう。
そういう意味では、
このレースは昨年同様、2番人気−3番人気−1番人気の上位人気で
決着してしまう可能性も十二分に考えられます。
昨年のレースはカレンチャンが直線で抜け出し、
サンカルロが大外一気で強襲するも
クビ差で抑え込んだ見ごたえのあるレースでした。
ロードカナロアの脚質、ドリームバレンチノの戦法などを考慮しても、
昨年と同じ結果になっても全く驚かないですが、
少し気がかりなのは、もしかすると、
今年の高松宮記念が超ハイペースで進行するのではないかという点です。
ハクサンムーン・メモリアルイヤー・アイラブリリと、
スプリント戦ならではの「テン争い」が見られそうな予感は
あなたにありませんか?
ハクサンムーンのテンの速さはG1級ですし、
メモリアルイヤーも逃げてこそ本領発揮するタイプ。
アイラブリリも昨年夏は先行策&逃げでOPクラスまでやってきた馬です。
さらにこの3頭に加えて、
ロードカナロアも前目につける展開になれば、ハイペースは必至。
「外枠・差し追い込み有利」が定説になりつつある中京コースで、
ハイペースのレース進行が歓迎なのは言うまでもなく、サンカルロでしょう。
他にもダッシャ―ゴーゴーなどにも出番が出てくるはずですから、
道中、ロードカナロアよりも後ろにいる馬は注意が必要です。
しかし、もし、そういう事態になり、
鉄板と思われたロードカナロアが負けてしまう・・・
という事態になった時に思わぬ穴馬が上位に出てくることも
十分にありえます。
その馬が間違いなく波乱の主役。
改修前の毎年のように荒れていた
高松宮記念に逆戻りしてしまう可能性も十分にありえそうです。
まさに「こっちの出番」と言いたそうなのが、
___SILVER___スギノエンデバーとツルマルレオンではないでしょうか。
スギノエンデバーはどれだけ前残りの競馬になっても、
常に勝ち馬とは0.5秒以内にいますし、想像以上のハイペースになったときに
その末脚はG1でも驚異に感じるレベルです。
昨年夏に一気に本格化していますし、
乗り役の北村友一騎手も完全に手の内にいれている印象です。
差し馬に有利な北九州記念や高松宮記念と同じコースの尾張Sを
勝っているので、展開がハマれば、実力以上の力を発揮する可能性もあります。
またスギノエンデバーは残り少なくなったサクラバクシンオー産駒。
1200mへの適性は血統的にも証明済みです。
それにツルマルレオンも展開次第では侮れない1頭。
乗り役はバルジュー騎手ですが、外国人騎手の最大の強みは
ビッグレースで真価を発揮出来る点にあると思うので、
展開がハマった時の勝負強さはやはり一目を置く必要があります。
戦績を振り返ってみても、
小牧騎手やM・デムーロ騎手・戸崎騎手と、追える騎手が騎乗した時には
着実な末脚を披露するのがツルマルレオンの強味。
あのピンナ騎手でも展開がハマれば、G1を勝てるわけですから、
03年にコスモサンビームで朝日杯FSを制した実績がある以上、
軽視するのは非常に危険です。
もちろん、ロードカナロアが中心のレースだとは思いますが、
追い込み勢の一発にも期待したいところです。