2017-05-30 平均点か個性かを迷うレース－安田記念－

ダービーが終わって新たな競馬界の1年が始まる。

先週のダービーに関しては思うこともいくらかあるけど、
過ぎ去ってしまった事はもうどうしょうもない。

また来年のダービー・・・いや、今週からの競馬に活かすのみだ。



さてさて、今週は春のマイル王を決める安田記念。

去年は田辺騎手の「奇襲」とも言える
ロゴタイプの逃げがモーリスを封じたけど、
今年も同様の作戦が成功するだろうか・・・。

モーリス並に強い馬はいないから、
もう一度同じ手を打ってみても面白いだろうけど、
まぁこればっかりはゲートが開いてみないとわからない(笑)

真っ当に考えれば、
乗り役が絶好調で馬自身も勢いのあるイスラボニータだろうか。

ハイレベルと言われた4歳世代を
前走のマイラーズカップで返り討ちにしたのは記憶に新しい。

しかも今年の出走予定馬を見る限り、
マイラーズカップの再戦ムードで前走を見た感じから、
新たに台頭してきそうな雰囲気のある馬は皆無。

それに京王杯スプリングカップ組と組み合わせても、
ほとんどが勝負付のついたメンバーだ。

勝ち馬のレッドファルクスは1Fの距離延長に課題があるし、
馬場が良ければばサトノアラジンの「逆襲」が怖い程度だろう。

そう考えると、
イスラボニータの馬券圏内は非常に堅いように想う。

特に乗り役のルメールさんは、
デムーロさんと違って平均点の高いタイプ。

平場でも安定して数字を叩けているように
今の日本で最も信頼できる騎手である事は間違いない。

人馬ともに平均点の高い組み合わせなら、
江戸川さん的に軸馬として手堅い存在。

複勝が1.8倍くらいつく可能性があるなら、
大量の福沢諭吉さんを投入するかもしれない。



まぁ個人的には、
武さんの跨るエアスピネルの逆襲を期待したいけど、
あの乗り難しさを見ていると、信頼度はそこまで高くない。

前走のマイラーズカップでも気性的な幼さを見せていたし、
G1のタイトルを得るにはまだ少々家賃が高い気もする。

もちろんG1を勝てる器だと想うけど、
当日の落ち着きがカギになるのは明白で、
正直ゲートが開いて走らせてみないとわからない。

エアスピネルが引退するまでにG1は勝っているだろうけど、
今年の安田記念では無い気がする。

それに正直言って、
今回エアスピネルより興味があるのはグレーターロンドンの方。

実際、本音では田辺騎手はロゴタイプではなく、
前走でコンビを組んだグレーターロンドンに乗りたかったと想うが、
大器であるのは疑いようがない。

前走の東風Sでは時計がかかり気味の馬場で
出色の33.3秒で上がってきて、
後のダービー卿CTを勝つロジチャリスらを完封。

あの末脚は間違いなく東京競馬場では
抜群の破壊力を発揮するだろうし、
乗り役のいっくんは「マイル戦」なら、
人気馬に乗ったとしても頼りになるイメージ。

一昨年のヴァンセンヌ(3番人気)
12年のストロングリターン(2番人気)と、
程よい人気馬での安田記念の安定感は抜群だ。
(去年のリアルスティールは見なかった事にする)

特に今年はシルポートみたいな逃げ馬はいないし、
先週のダービーみたいにドスローの瞬発力勝負になれば、
破壊力のあるグレーターロンドンにはもってこいの展開だ。

確かに初のG1挑戦を懸念する向きもあるけど、
クラシックディスタンスならまだしも、
レベルの低いマイル戦なら、
そこまでキャリアの浅さを心配しなくてもいいはず。

中距離から転向してきたステファノスが、
あっさり持っていく可能性もあるけど、
グレーターロンドンのポテンシャルには賭けてみたい何かがある。

確かに平均点の高さはイスラボニータだけど、
配当面や馬の個性を考え合わせると、
瞬発力のあるグレーターロンドンや
転向組のステファノスを狙ってみたくなる。

ただ今週は金曜と土曜で雨が降る可能性があるらしいので、
馬場状態なども見ながらギリギリまで迷ってみたい。

平均点を取るか、一点突破の個性を取るか・・・。
ここが悩みどころだ。