2017-05-16 「荒れる」予感がしてたまらないレース－オークス－

「オークスは荒れると想う」
正直、桜花賞を見て、
フローラSやらスイートピーSも見た上での結論だ。

便宜上、桜花賞の上位3頭を「3強」と表現するけど、
この「3強」は江戸川さんから見ると、
いずれも不安要素がある。



まず桜花賞馬のレーヌミノルは、
「ダイワメジャー×タイキシャトル」という明らかに
短距離〜マイルを意識した血統配合。

サクラバクシンオーの孫が、
3200mのレコードを出す時代だし、
距離適性よりも元値の能力が優先されるオークスだから、
血統だけでレーヌミノルを切りたくないけど、
桜花賞のときよりも
印を打つ上での優先順位は高くなることは無いかもしれない。
(そもそも桜花賞の時は無印だったが…笑)

それにソウルスターリングも桜花賞の敗因を、
「馬場」に求めていたように、
思っていたよりパワーが無いのを露呈した格好。

父フランケル・母スタセリタという世界的な良血だけど、
フランケルも1600-2000が主戦場だったし、
スタセリタもヴェルメイユ賞(2400m)の勝鞍はあるものの、
基本的には2000前後に良績が偏っていた。
良馬場でなおかつ輸送の負担の少ない関東なら…
という想いもあるけれど、
さすがに「案外強くなかった」桜花賞の走りを見る限り、
再度信頼するのは難しい。

巻き返せる要素が少ないからだ。



そういう意味では常々「オークス向き」と言われていた
武さんの跨るリスグラシューの方が妙味があるのかもしれない。

ただ…父ハーツクライという点で
「長い距離が良いんだろうなぁ」と漠然と考えがちだけど、
母リリサイドにつけたゼンノロブロイ産駒のプルメリアスターも
短い距離を中心に使われているし、
ダイワメジャー産駒のレイリオンも1800mまで。

レイリオンはダイワメジャー産駒だから致し方ない部分もあるけど、
プルメリアスターはゼンノロブロイ産駒。

ハーツクライ同様、長めの距離を走る産駒を出しやすい
ゼンノロブロイからですら
短距離馬が出る牝系を抱えている点はやや心配だ。

それでも矢作調教師が「オークス向き」と言うのだから、
ある程度信頼してみておくべきだろうか。



ただ…これは完全な主観だけど、
江戸川さんが馬券を買い始めてから、
オークスで武さんに何度裏切られたかわからない。

アドマイヤグルーヴ、ダンスインザムード、アドマイヤキッス・・・
「オークス向き」と言われていた馬で惨敗してたイメージしか無い。
(そもそも武さんはエアグルーヴ以来、21年オークスを勝ってない)

うーん、リスグラシューですら、
全幅の信頼を置くに足る心証が江戸川さんには無い。

となると、
やはり「オークスは荒れる」との結論に
個人的には至ってしまう。



その穴馬候補の筆頭になるのは、ハービンジャー産駒。

今回複数のハービンジャー産駒が出走を予定しているけど、
注目したいのはフローラSを勝ったモズカッチャン。

スローペース、前残りの展開の中で、
まともに進路を確保できて終えたのはラスト1Fだけ。

その中でハービンジャー産駒らしからぬキレ味を見せた。

モズカッチャンという名前で損している感はあるが、
距離が伸びても大丈夫そうだし、
乗り役の和田騎手も既に手の内に入れている感じもある。

一発を期待して、頼りにしてもいいかもしれないと考えている。



ちなみにこのレースは7枠が強く過去5年で4回も連対している。

もしもモズカッチャンが橙色の帽子を被ることになったら・・・

一長一短の目立つ「3強」に割って入る可能性は高い。

やはり今年のオークスは波乱のニオイしかしないのである。