2017-04-25 穴党には最後まで出番が無いかもしれないレース－天皇賞・春－

ついに春のG1戦線、前半の大一番である天皇賞・春を迎える。

キタサンブラックVSサトノダイヤモンド
昨年末の有馬記念以来の顔合わせに、
2強ムードが漂っている。



江戸川さんの馬友連中もここは「大一番」とみていて、
再びサトノダイヤモンドの勝利する事を信じて止まない。

その馬友連中の中でも一番のサトダイさん信者は、
今回の天皇賞・春のライバルをなぜか、
ディーマジェスティと見ているようだが、
江戸川さん個人の見解としては、
下馬評通りサトノダイヤモンドの相手は
キタサンブラックで良いと想う。

そりゃそうだろう。

JRAとしても「北島三郎×武豊」コンビが勝った方が
マスコミ受けもいいし、
秋の凱旋門賞にもオーナーが前向きになった今、
あらゆる「忖度」をしながら、
しれっと今回もキタサンブラックを
主催者が内枠に入れるかもしれない(笑)

これは冗談としても、
前走の大阪杯では江戸川さんがパドックで息を飲むくらい、
キタサンブラックは有馬記念よりも成長していたし、
レースを見てもわかるように強さも際立っていた。
キタサンブラック・サトノダイヤモンドの2頭とも、
操縦性は問題ないし、距離も問題ない。

横綱同士ががっぷり四つ組んだ名勝負が見られるはずだ。



ただ、有馬記念のときと違って、
サトノダイヤモンドには「無いモノ」がある。

おわかりだろうか？

アンチ・サトノダイヤモンド派からすれば、
既にお分かりかと想うがそれは「組織力」だ。

武さんも「サトノノブレスに突かれたのが痛かった」と語り、
アンカツさんも「同厩で同馬主のサトノノブレスのアシストまで完璧」と、
堂々と語るほど、サトノノブレス(ラビット)の存在は大きかった。



ただし、今回の天皇賞・春では「サトノ」の馬は
サトノダイヤモンドのみ。

お得意様である「里見オーナー」の為に、
ノーザンファームがいろいろな「忖度」をして、
自分のところの生産馬をラビットにする可能性もあるけど、
今回のノーザンファーム生産馬で純粋な自己所有馬といえば
吉田勝己氏のラブラドライドのみ。

他は吉田オーナーと半持ちか個人所有の馬ばかりだ。

よほど何かの「大人の取引」がなければ、
天皇賞のタイトル奪取の可能性を潰してまで、
ラビットの役割を買って出るオーナーさんはいないだろう。

つまり(建前上)サトノダイヤモンドは孤立無援。

ラブラドライドが頑張るかもしれないけど、
あのサトノノブレスだってあっさりキタサンブラックに潰されたあたり、
ラブラドライドが里見オーナーの期待に添えるほど、
ラビットの役割ができる能力があるかは不明だ。



となると、余計な事を考えるのは不要。

やはり今回の天皇賞・春は、
キタサンブラックVSサトノダイヤモンドの横綱同士が
がっぷり四つ組んだ名勝負になる公算が高い。

もちろん日経賞を制して勢いに乗るシャケトラも、
長距離と言えば無視できないアルバートだっているけど、
シャケトラ以外の有力馬は軒並み勝負付が済んでいるメンツ。

馬券的にはキタサンブラック・サトノダイヤモンドを
1、2着に固定して三連単総流しなんて手もあるだろう。

ただディーマジェスティのように
「まだ長いところを走れる体になってない」と
乗り役自らが苦言を呈する陣営もあり、
3着候補はそれなりに数を絞れるはず。

昨年も13番人気だったカレンミロティックが
キタサンブラックに食いついていった例もあるし、
「無欲の馬」の思わぬ激走にも注意を払っておきたい所。



そういう意味で怖い存在なのが、
阪神大賞典2着のシュヴァルグラン。

着拾いの上手い福永騎手が騎乗するのも非常に心強いが、
サトノダイヤモンドに1馬身半まで迫った成長力を無視する事は難しい。

ちなみに2007年以降、
天皇賞・春で1番人気になった馬の最高着順は、
08年アサクサキングスの3着が最高。

1番人気はここ10年で一度も連対出来ていない事を
穴党の皆様は心の片隅に置いておいてもいいかもしれない。