中山記念の季節になってしまいました。
という事は春はもうすぐそこまで来ています。
卒業、入学、新たな旅立ち・・・。
厳しい冬を乗り越え、
春を迎えつつある時期に行われる中山記念は
まさに「季節の変わり目」ともいえるレース。
近年の中山記念はドバイ遠征する馬の為のステップレースとして
出走を選択する陣営も徐々に増えてきた印象です。
特に2011年の中山記念の
ヴィクトワールピサの強さは際立っていましたよね。
そしてその勢いのままドバイWCへ出走、そこでの劇的な優勝。
ほんとうに鳥肌モノでした。
今年もジャスタウェイとトウケイヘイローがドバイDFに出走予定。
ドバイで勝ちきるためにもここはいい形のレースをしたいところです。
ジャスタウェイは昨年の天皇賞・秋を勝って以来の出走。
父:ハーツクライはディープインパクトを有馬記念で破った後、
ドバイへ遠征し、シーマクラシックで優勝。
ジャスタウェイの馬主で「銀魂」の脚本などでお馴染みの
大和屋暁さんはハーツクライの一口馬主でもあったようなので、
このドバイDFに向かうジャスタウェイには
相当感慨深いものがあるのではないでしょうか?
そしてトウケイヘイローは昨年、武さんが乗って重賞4勝。
香港カップでも2着と芯の強いところを見せています。
「ゴールドヘイロー×ミルジョージ」という
生産者の執念が生んだ名馬なので、
ロマン派の皆さんはこの馬の活躍も願っていることでしょう。
乗り役は武さんですし、中山記念でも人気になるのは間違いありません。
ただし、今回の中山記念は海外遠征をするクラスの馬だったとしても
ヴィクトワールピサのように簡単に勝ちきれるレースではない様子。
世の中に、話し上手、世渡り上手、床上手など
「○○上手」という言葉があるように今年の中山記念は
「中山上手」が集まったレースといえるからです。
ヴェルデグリーン、ナカヤマナイト、ダイワファルコン、ロゴタイプ・・・
彼らは現役世代でトップクラスの中山上手。
しかもそれぞれ、このレースでは争覇圏内にいる馬です。
ヴェルデグリーン「中山1800mは実績ないけど中山は好き」
ナカヤマナイト「有馬記念は距離が長かっただけだし」
ダイワファルコン「小回りが好き、その中でも中山が至高」
ロゴタイプ「村田が(回ってくれば勝てる)って言ってた」
各馬ともに中山に関しては群を抜いた適性があるわけで、
そこをどう扱うかが非常に重要になります。
ドバイへ遠征する2頭にしても
トウケイヘイローは脚質的にも中山は十分こなせる・・・
いえ、割と得意な方でしょう。
逆に人気になるジャスタウェイの方が
不安な部分が多いのでは?と考えています。
脚質に幅が出てきたとはいえ、後方一気の基本戦略に
紛れの多い中山1800mという舞台設定。
主戦の福永騎手が騎乗停止で
急きょ乗り役を変更せざるを得ないのもマイナス要素でしょう。
「制裁王(福永騎手)じゃなくなるのは好都合」
という方もいらっしゃるかもしれませんが、
まぁ乗り替わった騎手を見れば納得。
先日の京都記念、デスペラードで神騎乗をかました
典さんが手綱を握ることになったようです。
豪華メンバーが揃っているだけに
典さん参戦で一気に混迷の度合いを極めた感のある中山記念ですが、
その中で一発狙ってみたい馬を発見。
想定オッズを見てもそこまで人気の無い様子。
その狙ってみたい馬はまず
___SILVER___有馬記念で惨敗してしまったカレンミロティックです。
有馬記念は先行した馬には厳しい流れでしたが、
それでも粘って粘って6着。
ヴェルデグリーンやナカヤマナイトにも
先着しているわけですから、距離短縮した今回は十分巻き返せるはず。
それに週末の中山は雨模様。
前にも行けてトウケイヘイローを目標にできるカレンミロティックは
もしかすると絶好の穴馬なのかもしれません。
そしてそれ以上に穴馬っぽいのがエアソミュール。
たしかにこのメンバーの中に入ると家賃が高いように思いますが、
OP別定戦で2連勝中。
他の有力馬と1キロないし2キロの斤量差なら
もしかすると・・・と思っていたりもします。
とにかくG1級のメンバー。
中山上手の馬達の競演。
1800mのスペシャリストの参戦など、
話題に事欠かないレースなので、
直前までいろいろ考察を巡らす必要がありそうです。