今週のメインレースを江戸川乱舞が大分析! レース考察

2012-08-14 夏競馬!最大のビッグレース:札幌記念!【札幌記念】

世界的に注目を浴びている2000mという距離。
マイラーも、長距離馬も共通して走れる距離のため、
そのレースの層の厚さは各国共通でハイレベルだ

特に2000mで行われるドバイWCは芝馬もダート馬も走れる
AW(オールウェザー)で行われる為、
賞金額の大きさ、レースの規模を含めて、
名実ともに今後世界ナンバーワンのレースになっていくことだろう。

そして日本の競馬ファンにも
2000mのG1創設を希望する声は以前から多い

中央競馬には世代限定戦を除いた場合、
2000mのG1が天皇賞・秋しか無く、
世界的に見ても重要な距離である2000mのG1が
各国にビッグレースの多い秋にしか無い。
外国馬にも開放されてはいるものの、
日程的に海外有力馬の参戦は見込めない。
だからこそ、天皇賞の開催時期移行や、
新規G1創設などが毎年必ず話題に上がる。

天皇賞の開催時期移行や、新規創設は簡単なことではないが、
毎年この時期に話題になる最も多い話題が今週末に行われる
「札幌記念をG1に格上げするべき」
という意見ではないだろうか。

過去の勝ち馬を見ても、
ホクトベガ、エアグルーヴ、アドマイヤムーン・・・と、
名馬がずらりと軒を連ねる。

格上げの是非はともかくとして、競馬番組の中で年間を通じて、
かなり重要度の高いレースであることは間違いなく、
夏競馬開催で唯一のG2競走となっている事もあり、
毎年有力古馬が参戦してくるレースである。

故に「大波乱」ということは過去のデータ上は考えづらいが、
今年は国内中距離路線を賑わす馬が多数揃った。
例年通りの平穏な決着とはいかないかもしれない。

ヒルノダムール・トーセンジョーダンという天皇賞コンビを始め、
未完の大器・ダークシャドウ、
個人的に現役古馬牝馬路線で最も強いと感じているフミノイマージン、
根強い人気のダービー馬・ロジユニヴァース、
伸び盛りのヒットザターゲットにハナズゴールなど
・・・かなり個性的な面々が揃った印象だ。

もちろん、人気になるのはトーセンジョーダン
牝馬のブエナビスタだけが目立ち、
「低レベル」と揶揄されてきた現6歳牡馬世代。

そんな中でも層の厚い5歳世代やオルフェーヴルに
たった1頭立ちはだかってきた大物がトーセンジョーダンだ。
順調に使えていれば、クラシックも夢ではなかったはず。
昨年の札幌記念勝ち馬でもあるし、
最初の登録段階では圧倒的な人気になると予測されていた馬。
春の天皇賞以来となるが、問題なく「勝ち」にきているはずだ。

しかし、圧倒的なトーセンジョーダンの人気に
「待った」をかけたい一番手なのが、ダークシャドウだろう。

昨年の天皇賞・秋ではトーセンジョーダンに肉薄。
一時期はヴィクトワールピサが抜けた
5歳世代最強中距離馬の声もあったほど。
ドバイDFは残念な結果となったが、
それでも簡単に見限ってはいけない。
血統的にもこれからますます充実してきそうな気配だ。

それに5歳世代といえばヒルノダムールも忘れてはいけない1頭。
忘れかけられてはいるが、れっきとした天皇賞馬。
近走はパッとしない競馬が続いているが、
マンハッタンカフェにラムタラの血。
2年前には3歳馬ながら4着に入賞。
その時先着を許したロジユニヴァースやアクシオンには
もう負けないし、成長力もありそうだ

そのヒルノダムールに先着したロジユニヴァースは2年ぶりの出走となる。
大雨のダービーを制した生粋の重馬場の鬼には、
重たい洋芝の札幌記念は絶好の舞台。
今まで幾度となく復帰のニュースが流れたが、
今回は本気で出走までしそうな勢い。
何枠に入るか、本当にゲートインするのか・・・
ある意味、目が離せない1頭である。

目が離せないと言えば、伏兵の存在にも気を配らねばならない。

実力馬が出るからと言って人気順で決まるほど北の祭典は単純ではないだろう。

注目してほしいのが、

___SILVER___

ヒットザターゲットフミノイマージンだ。

ヒットザターゲットは5月の新潟大賞典で初重賞制覇。
宝塚記念に駒を進めたが、11着と奮わなかった。
だが、人気が落ちそうな今回は狙い目だ。

洋芝適性も高く、
乗り役の古川騎手も毎年北海道シリーズでは好成績を収めている。
2000mは最も実績のある距離で
ヒットザターゲットにはプラス材料が多いこのレース。
伏兵の1番手であることは想像に難くない。

それに乗り役が戻るフミノイマージンも恐い。
重賞制覇は牝馬限定戦ばかりだが、
昨年の金鯱賞では不良馬場をもろともせず、6着。
ハナ差で掲示板を逃した。
近走は目立たないレースばかりだが、理由はたった一つ。
乗り役の問題だけである。

生涯最高のデキと言われたヴィクトリアマイルも
池添騎手と手が合わず15着と苦杯をなめた。
過去に実績のあった藤田騎手ももう一つ実力が発揮できず、8着。

フミノイマージンに期待を寄せる人々からは
太宰騎手に戻す声が多数あがっていた。
今回はその太宰騎手に戻す。
ローテーション的に上積みは見込めない部分があるかもしれないが、
「夏は牝馬」の格言通り、上位人気馬にも付け入る隙はあると見える。

他にも北海道シリーズで無類の強さを見せるマイネルスターリー
コスモ・マイネル軍団のエース格・柴田大知騎手に乗り役がチェンジ。
適性がモノを言う札幌競馬場だけに要注意が必要だろう。

それに昨年2着で札幌競馬場適性抜群のアクシオンも、
例年札幌開催で集中的に良績を残す柴山騎手と初コンビ。

有力馬だけでなく各馬とも、「波乱を起こす」要素は持っている。

順当に強い有力馬と波乱含みの馬を着実に精査して、的中を狙う。
何かとお金のかかる8月。札幌記念で「お小遣い稼ぎ」とする。


このコラムを書いた予想家

江戸川乱舞
走らない馬から決めていく独自の的中方法“逆走競馬予想”であたり馬を引き当てる、競馬スピリッツ専属の予想家「江戸川乱舞」。
過去の傾向なども加味した総合的な見解と、いち競馬ファンとしての純粋な視点も忘れないロマン派予想家。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など

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