過去のデータが一切通用しないCBC賞
競馬を予想する上で、
過去の傾向がわからないと言うのは「難解」以外の何物でもない。
2009年以来、3年ぶりの中京開催でのCBC賞と謳ってみても、
3年前とは姿形が違う中京競馬場での開催。全く過去のデータは通用しない。
2009年と言えば、自民党から民主党へ政権交代した年でもあり、6/30,7/1
政権もまた姿形が変わりそうなのが何とも滑稽である。
サマースプリントシリーズでハンデ戦なのは
CBC賞と北九州記念のみ。
ハンデ戦故に、高配当必至と見ていいだろう。
昨年も1番人気ダッシャーゴーゴーが優勝したものの、
3着に13番人気のタマモナイスプレイが入り、3連単は11万超の馬券。
今年もダッシャーゴーゴーが人気になりそうだが、
仮に1番人気が勝ったとしても、馬券的にはヒモ荒れするとみていいだろう。
それに昨年よりも重い59キロをダッシャーゴーゴーは背負うことになる。
明らかに不利だ。大幅な割引が必要。
今回のCBC賞の参考に値するレースが3月中京開催時には無く、
過去の少ないデータからレースを予想する事は非常に難しいので、
勝負師の相馬眼を駆使して、予想するしかない。
まずこの中京競馬場の特徴は
「一瞬の切れ味よりも、長く使える末脚」が有利な馬場だと言う事だ。
注目したいのはマジンプロスパーだ。
一時期は公営の名古屋競馬で走っていた事もあるが、中央へ戻ってきてからは阪急杯を制した後、
高松宮記念でカレンチャンから0.3秒差の5着。
差し追い込みの有利な最終週の中京、G1レースで一線級相手に先行して5着。
ここでは力は上なのは明白だし、
ダッシャーゴーゴーとは1.5キロ差の斤量。
好勝負にならないわけがない。
ただし、ダッシャーゴーゴーが極端な脚質の為、
マークが集中し、能力をフルに発揮できない可能性も否定できない。
気楽な3番手として評価したいのは
___SILVER___
エーシンヒットマン&エーシンダックマンのエーシンコンビだ。
特にエーシンヒットマンは連勝中、勢いにも乗るし、
ボトムラインはフローリスカップにまで遡れる日本土着の血統で、
スペシャルウィークやウオッカを出している母系。
その歴史ある母系に快速馬・エイシンワシントンを母父に持つスプリントの血統。
父はキングカメハメハでロードカナロア(京阪杯・シルクロードS)やトウカイミステリー(北九州記念)など、
スプリント戦線でも活躍している産駒がいる。次はエーシンヒットマンの番だ。
もう一頭の「エーシン」ダックマンはサクラバクシンオー産駒。
ローカル1200mでは無双の実力を誇る血統背景。十分、本命候補だろう。
当日のレースを作るのは、間違いなくこの馬。
シルクロードSでも、ロードカナロアの2着に粘った。
前走の高松宮記念では17着と大惨敗を喫したものの、カレンチャンにプレッシャーをかけられ、
エーシンダックマンには厳しい流れとなってしまった。
今回は単騎逃げが期待出来るし、開幕週の馬場。逃げねばれる公算は大だ。
「夏は牝馬」と言われればスプリングサンダーの存在は忘れてはいけない。
ヴィクトリアマイルは1600mの距離が敗因。
戦歴を振り返っても分かる通り、好成績は全て1400m以下。
結論は簡単。明らかにマイルは長いから、走らなかっただけである。
今回はスプリントに距離を戻してのレース。ハンデも54キロなら手頃。
また阪神などでも勝ち星があるように、直線の坂やタフな流れも全く問題ない。
過去のデータから言えば、牡馬有利のCBC賞だが、
今年グランドオープンした中京競馬場に過去のデータは通用しない。
人気薄なら狙いたい一頭。
しかし、人気上位馬だけで決まらないのがハンデ戦の醍醐味。
過去のデータは一切通用しないが、高配当を呼び込む隠れた実力馬にも注意が必要。
ダッシャーゴーゴーの59キロは楽観視出来る数字では無いだけに、
穴馬の目星をつけておく事も必要だろう。
血統、戦績、展開など、
さまざまな要素から絞り込まれた穴馬候補は下記の4頭。
想像もできないような高配当を呼び込む可能も十分に含んでいる。
是非、期待に胸を膨らませながら読んでほしい。
リーチザクラウン・オウケンサクラ・シゲルスダチ・サンダルフォン
リーチザクラウンはダービー2着・菊花賞5着という派手な戦歴を引っ提げているが、
前走初参戦の短距離戦線ではテンのスピードにはついていけず、
ペースが合わないかと思いきや、上がりは最速。
喉鳴りの影響で短距離しか使えないからこその開き直り。
昨年スペシャルウィークでお馴染みの臼田オーナーから
セイウンスカイでお馴染みの西山オーナーに所有権が移され、良いところがないが、
西山オーナーと相性のいい杉浦厩舎に転厩。
「ハズレ馬を掴まされた」と気楽に構えるオーナーの鼻を明かす陣営の本気度に期待。
オウケンサクラは2010年のフラワーC以降、勝ち星に恵まれていないが、
桜花賞でもアパパネの2着に頑張っただけに実績は上位だ。
中距離戦線で使われてきたが、今年の春からマイル以下やダートを試し始めた。
浮上のきっかけを模索していて、ようやくハマったのが短距離戦線と言う事だ。
直線の短い福島では4着という結果だったが、京都の1400mの安土城Sでは入着まで果たしている。
タフさの求められる中京競馬場は復活には絶好の舞台だ。
懸念材料としては左回りが合わない可能性が否定しきれないのではないかということくらいだ。
シゲルスダチは前走のNHKマイルカップで後藤騎手を載せて落馬。
後藤騎手は今も療養中だが、シゲルスダチは全くダメージが無く、転倒後、普通なら暴走するところ、
後藤騎手を心配そうに立ちまわっていた所が一部のファンの人気を集めた。
しかし、その愛らしさとは別にしてマーガレットSではG”馬のレオアクティブを完封している。
セールで420万円と決して高額ではなかった同馬だが、すでに購入金額の10倍近くを稼いでいる孝行馬だ。
斤量も57キロから52キロと大幅に恵まれた斤量。軽視できない存在。
サンダルフォンは乗り手を酒井騎手に戻しての参戦。
酒井騎手と言えば米子S3連単1200万馬券の立役者。
生粋の穴男だ。斤量は57.5キロと見込まれた感もあるが、
「暑い季節は牝馬と高齢馬を狙え」と言う格言もあるほど。
年末のアンコールSを連覇しているだけに冬に強いイメージだが、北九州記念制覇の実績もあるほど。
「高齢馬だから、不要」は早計。どこの世界も「老兵は壊し屋」であるものだ。
例年の傾向から「人気馬+穴馬」の傾向は今年も健在の可能性が高い。
59キロとは言え、高松宮記念のダッシャーゴーゴーの末脚には注意が必要。
注目は誰がトップハンデ・ダッシャーゴーゴーから、政権を奪うかだ。