2013-06-12
かつて砂のディープインパクトと呼ばれた馬−前篇−
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まだ記憶に新しい方も多いと思いますが、<br />
かつて「<span class="big-s">砂のディープインパクト</span>」と呼ばれた馬がいました。
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その馬の名前は<span class="b">カネヒキリ</span>。<br />
ハワイの言葉で「雷の精」を意味する言葉の名前を持つ馬でした。
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彼が「砂のディープインパクト」と呼ばれるまでになった理由は簡単。
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カネヒキリとディープインパクトは<br />
わかりやすい共通点がいくつかあるからなのです。
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<span class="red b">年齢も同じで、主戦も同じ武豊騎手、<br />
おまけに馬主さん(金子真人オーナー)まで同じという関係。</span>
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カネヒキリ自身も、2010年まで走り、<br />
G1を7勝、ドバイワールドCでも4着に入るなど、<br />
中央・地方・海外問わず、大活躍しました。
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2011年からは種牡馬として活躍しており、<br />
来年には産駒もデビュー予定。<br />
「砂のディープインパクト」に違わぬ活躍を見せています。
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今週末、東京で<span class="red b">ユニコーンS</span>が行われますが、<br />
<span class="red b">そのレースこそ、カネヒキリが<br />
「砂のディープインパクト」と呼ばれるようになったキッカケだと、<br />
(勝手に)考えています。</span>
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2005年のユニコーンS。<br />
芝ではいい所が無かったカネヒキリですが、<br />
<span class="b u">ダート戦線に転向した後は圧勝に次ぐ、圧勝を重ねていました。</span>
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直前の端午Sでは武豊騎手が騎乗し、9馬身差。<br />
当然、ユニコーンSでも圧倒的な人気を集めていました。
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当時のユニコーンSはジャパンダートダービーの前哨戦として<br />
位置づけられたばかりのレース。
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<span class="b">タイキシャトル・アグネスデジタル・ユートピア</span>などが<br />
勝ち上がったレースでもあり、<br />
「出世レース」としても認識されはじめていました。
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世間はディープインパクト旋風が吹き荒れており、<br />
派手な勝ち方でユニコーンSまで駒を進めてきたカネヒキリは<br />
当然人気になります。
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「金子馬」「武豊」「社台グループ生産」「サンデーサイレンス系産駒」<br />
<span class="b u">確かに人気になる要素はすべて兼ね備えた馬でしたから<br />
世間的な注目度も高いレースでした。</span>
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当然、私も注目していた一人ですが、<br />
私がこのレースで一番注目していたのは<br />
圧倒的な強さを見せていたカネヒキリではなく、
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<span class="red big-s">デビュー以来、5戦5勝。<br />
無敗でユニコーンSまで駒を進めたドンクールでした。</span>
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このコラムで何度か私が<br />
「<span class="b">ジェニュイン好き</span>」というのは書かせて頂いていますが、<br />
そのドンクールはジェニュイン産駒。
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私からすれば待望の大物ジェニュイン産駒でした。
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ジェニュインはサンデーサイレンスの初年度産駒で、<br />
サンデーサイレンス初のクラシックホース。
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95年の皐月賞、96年のマイルCSを勝っており、<br />
ダービー、天皇賞・秋、安田記念2着など、<br />
初期のサンデーサイレンスの代表産駒と言ってもいい馬でしたが、<br />
繁殖入り後はなかなか結果が出ませんでした。
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種付け頭数はそれなりの数を集めましたが、<br />
地方重賞を勝つのが精いっぱいで、<br />
2世代目のメイプルロード(小倉2歳S)が唯一の中央重賞勝ち。<br />
<span class="b u">「失敗」の烙印が押されかかっていた頃に現れたのがドンクールでした。</span>
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ドンクールは04年末にデビューし、派手さは無いものの、<br />
着実に勝ち上がるレースぶりで、5連勝。<br />
園田競馬場で行われている交流重賞・兵庫チャンピオンシップ(jpn2)も<br />
制しており、勢いだけなら、カネヒキリにも劣らない存在でした。
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ようやく現れた大物ジェニュイン産駒ドンクールに私は興奮を隠しきれず、<br />
ユニコーンSでは単勝1点勝負。
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<span class="big-s">ドンクールに勝って欲しい気持ちはもちろん、<br />
カネヒキリにだけは負けて欲しくない気持ちが強くありました。</span>
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その理由は今から約20年前にさかのぼります。
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カネヒキリの父・<span class="b">フジキセキ</span>は<br />
サンデーサイレンス初年度産駒で<span class="b">ジェニュイン</span>と同い年。
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フジキセキは無敗で朝日杯3歳Sを制し、<br />
皐月賞前哨戦の弥生賞も圧勝しますが、<br />
その直後屈腱炎を発症し、そのまま引退。<br />
「幻のダービー馬」「幻の三冠馬」と評されたほどの馬でした。
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皐月賞を勝ち、ダービーでも2着になったジェニュインですが、<br />
常に「<span class="b">フジキセキがいれば勝てなかった</span>」という、<br />
私にとっては悲しい評価でしたが、それが共通認識とされていました。
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ジェニュインがその後、<br />
G1で何度か連対したり、2度目のG1を制したりしたことで、<br />
「ラッキーでG1を勝った馬」<br />
という、悲しい評価をされることはありませんでしたが、<br />
少なくとも「<span class="b">フジキセキがいればクラシックを勝てなかった馬</span>」<br />
という評価だけは、今もなお覆されていません。
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そういった経緯もあり、<br />
2005年のユニコーンSのドンクール出走は、<br />
私にとって「ジェニュインVSフジキセキ」の代理戦争で、<br />
<span class="big-s">少なくともカネヒキリだけには負けて欲しくない一心で<br />
ドンクールを応援したレースでした。</span>
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<span class="red big-s">デビュー以来、無敗の5戦5勝は<br />
同世代にはディープインパクトしかおらず、<br />
「ドンクールは砂のディープインパクトとして負けたらイカン!」<br />
そう自分に言い聞かせるように、レースの時を待ったのです。</span>
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このコラムを書いた予想家
江戸川乱舞
競馬好きな平凡サラリーマンから、「逆走競馬予想」を引っ提げて競馬評論家の仲間入り。
また競馬予想だけでなくコラムニストとしても活動中で、
競馬スピリッツ上で「競馬はロマン」を地で行くコラムを掲載中!
予想スタンスはまさに常識から対極への「逆走」。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選んでいき、最後に残った馬をまとめ買い。
「全通り買えば当たる」が持論の逆走競馬コラムニスト。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など
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