2025-02-27 ​アロンズロッド骨折

​ 牝馬三冠を含むG1を9勝した
アーモンドアイの初仔
アロンズロッドの戦線離脱が発表された。

2月8日の未勝利戦で待望の初勝利。

勝ち上がるまでに4戦を要したが、
一度も掲示板を外しておらず、
血統的な背景も相まって期待されている1頭だった。

江戸川さん自身は
そこまで注目していなかったが、
とにかく名牝の仔は
元値以上の期待がかかる状況になるのは仕方ない。

一介の1勝クラスの馬が
新聞やネットの記事になるのは、
明らかに名牝の仔だからで、
いくらノーザンファーム生産馬でも
アーモンドアイの仔でなければ
ここまで注目されることはない。

アロンズロッドが
どのレベルの馬になるかは
まだまだわからない所が多いが、
かつては
「名牝の仔は名馬にならない」
と言われていた。

特にオールドファンは
メジロラモーヌの存在を思い出すのではないか？

JRA史上初の牝馬三冠を達成した
メジロラモーヌは、
12頭の仔が競走馬として世に出たが、
中央を1つ2つ勝つような仔が精一杯だった。

もちろん中央で1つ勝つのは
すごく大変なのだけど、
やはり期待値が高い分、
周りの評価も辛くなる傾向がある。

ただ、仔の世代で
すぐに結果が出なくとも、
血脈を繋いでいくことで、
結果が出る可能性が高まるのもまた事実。

メジロラモーヌの系統は
メジロ牧場の庇護の下、
母系を繋いでおり、
曾孫フィールドルージュが
川崎記念を勝ち、
グローリーヴェイズが
香港ヴァーズを勝っている。

またメジロラモーヌの次に
牝馬三冠になったスティルインラブは
残念ながら1頭の牡馬しか残せず
亡くなってしまっている。

そのことを考えれば、
競走成績は
ともかく血を繋いでいくことが、
種馬や繁殖牝馬にとって
最重要事項という事が改めてわかる。

それでも
サンデーサイレンス導入以前と
以後では
「名牝の仔は名馬にならない」
の格言の方が
アテになっていないのも現実で、
アパパネは4番仔の
アカイトリノムスメが秋華賞を勝ち、
現在は繁殖入り。

ブリックスアンドモルタルとの仔が生まれている。

4頭目の牝馬三冠
ジェンティルドンナも
3番仔のジェラルディーナが
エリザベス女王杯を勝ち、
先日、サートゥルナーリアの初仔が生まれている。

このような流れを見れば、
当然アーモンドアイの初仔に
かかる期待も大きかったと思うが、
怪我による長期離脱はどうしようもない。

名牝の仔が云々…と、言う前に、
やはり競走馬は無事に走ってこそナンボの世界。

馬産地では
既に出産シーズンに入っており、
新たな生命の誕生を
告げる報道も出てくるが、
過酷な競走馬として終わった後に、
血を繋いでいくステージに立てる馬が
1頭でも多く誕生することを願うばかり。

冒頭で取り上げたアロンズロッドも
年内にもう1戦
出来るかどうかの情勢ではあるが、
1つ勝っているのは大きな財産。

まずはしっかりと治療に専念して欲しいところだ。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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