2025-02-06 ​オレンジ色のニクい奴

​ 2025年1月31日、
この日発行の2月1日号を以て
休刊した夕刊フジ。

駅の売店でその見出しを
目にした人も多いと思うが、
政治・経済・エンタメだけでなく、
夕刊フジは競馬面の充実ぶりも
目立っていたように思う。

夕刊紙だけでなく、
新聞業界全体が「斜陽」
と言われて久しいが、
いよいよ「夕刊フジ」級の媒体も
休刊に追い込まれた形。

1月31日には
長年、同業のライバルだった
日刊ゲンダイ・東スポから
労いの言葉が紙面だけでなく、
SNSでも送られた。

江戸川さん自身、幼少期から
サンスポの紙面に慣れていたので、
大学生の頃はレース前日の
夕方に情報が得られる
夕刊フジはよく買っていたし、
多くの言論人の
政治・経済のコラムにも
共感するところがあったので、
積極的に買ってもいたが…。

休刊を知って
久々に手にしたときは、
あまりの紙面の薄さに驚いたのが正直なところだ。

競馬担当の記者も
江戸川さんが学生だった頃と
そんなに顔ぶれが変わっておらず、
「そりゃ休刊するよな…」
という率直な思いを抱いた。

夕刊フジ休刊の背景には勿論、
売上の減少というのは
目に見えている部分としてあるが、
実は業界全体として、
紙そのものの価格上昇、印刷コスト、
配送システムの脆弱化など、
「売上が減っている上に…」
という頭の痛い問題もある。

夕刊フジは兄貴分の
産経新聞よりも「右」の論調が強く、
ネット民には重宝された新聞だったが
産経新聞を
全国紙として維持するために
泣く泣く休刊にした
という指摘もあるほどで、
昨今の業界を取り巻く状況を考えると
ゲンダイや東スポも
「一気に休刊」という流れになっても
一切おかしくない状況だという。

競馬場に行けば、
若い人でも競馬新聞を持っている
シーンはそれなりに見かけるが、
以前のようなファンファーレの時に、
「新聞丸めて騒ぐ」
みたいなシーンは見なくなった。

それどころか、
スタンド前発走の時は
馬のことを考えて
「なるべく静かにしていよう」
みたいな空気感が強い。

いや、
もちろんそれは競馬ファンとして
かなり成熟している部分では
あると思うが、
ファンファーレと新聞を丸めて
応援するオジサン達のライヴ感は
なんとも得難いモノがあったな、
と思ったりもする。

江戸川さんもいつしか
「オジサン」の部類に入っていたので
そういうノスタルジックな
気持ちになることも増えたが、
競馬に限らず、
今まで見ていたものが、
いつの間にか無くなっていく
寂しさを体感することが増えた。

ただ、
そんな江戸川さん自身の
競馬予想のスタイルが
変化しているのも事実で、
競馬場ではなく
グリーンチャンネルの前で
予想を展開しているときは、
ほとんど新聞を使ってない事に最近気づいた。

すべてパソコンで事足りている。

週末になれば、
新聞を手にして帰宅するが、
以前ほど読まなくなったのは間違いない。

そういう人は多いのではないだろうか？

テレビや新聞のことを
「オールドメディア」
と呼ぶようになり、
一般的にもその単語に
認知度は上がってきたと思うが、
今回の夕刊フジの件は
まさに時代の転換期の象徴のように思える。

「オールド」にも「ニュー」にも
慣れ親しんだ世代としては、
これまであったモノが
無くなっていく寂しさを受け入れ、
転換点の中で上手く立ち回っていきたいところだ。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選ぶをモットーに
独自の予想を繰り広げ、高配当の的中レースを量産中！
初心者では目の届かない見落とされがちな馬を選び、的中に導く予想は見事なもの！
もちろん全て無料で見られます！