2017-03-30 ​重賞ウイナーレポート、密かな楽しみ

​ 「競走馬のふるさと案内所」というサイトの中にある
「重賞ウイナーレポート」というページが好きでよく見ています。

中央競馬で毎週行われる重賞勝ち馬の生産牧場を訪ね、
その馬がどんな幼駒だったのか、
どれだけ牧場の期待を背負っていたかなど、
生産者の赤裸々な声が数多く掲載されています。

社台ファームやノーザンファームはもちろん、
家族経営規模の小さな牧場まで、
1頭1頭の馬に関わる人々の声が聞ける貴重なサイトです。


大牧場生産馬のページなんかを読むと、

「育成のグループでも早い方でした」とか
「ファンの多い血統なので結果を出してくれて嬉しいです」とか

大牧場ならではのスケールでコメントを残してくれることが多いですが、


それこそ中小零細規模の牧場では

「オーナーに恩返しができてよかった」
「小さな牧場でも重賞を勝てる馬を出せたことが嬉しい」と、

非常に等身大のコメントが数多く見られます。


例えば1月の京成杯を勝ったコマノインパルスの生産者の方は

「牡馬なのに全く活発ではなく、ぼーっとした馬でしたよ。」
「重賞を勝つような馬になるとは誰も思ってなかったんじゃないかな」

と、生産者ならではの目線でコメントしてくれていますし、

「大きいレースに出走できるのは嬉しいし、楽しみでもありますが、
生産者としては身の丈に合ったレースで長く活躍してもらいたいですね」

と、息長く活躍してくれる事を願う面も垣間見れます。


正直「息長く活躍して欲しい」という観点は、
あまり大規模な牧場の方からは感じることが出来ません。

当然、そういう思いを持っていらっしゃるとは思いますが、
やはり大きな牧場と小さな牧場では目指している「景色が違うなぁ」と、
感じることもしばしばあります。

特に家族経営の牧場などは、
どれだけ生産馬が活躍していても通常の業務で手一杯のため、
なかなか競馬場まで応援に行けないケースが多いようです。

「テレビの前で応援していました」というコメントが
そういうケースの場合、多く見られますが、
生産馬が勝った瞬間、お祝いの電話がかかってきたり、
近所の人がお祝いにやってきたりと、
人々のつながりが垣間見れるのも「重賞ウイナーレポート」ならでは。

重賞を勝てる馬が毎週スタンバイしている大牧場とは違って、
応援に行くことすらままならない牧場の生産馬の勝利など、
様々な馬産地の姿が垣間見れる
「競走馬のふるさと案内所」の「重賞ウイナーレポート」。

お時間のある時に覗いてみて下さい。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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