サラブレッドだけで年間の生産頭数が約1万頭。
アラブ種も合わせれば約1万2000頭になっていたかな…。
しかし、アラブ馬のニーズも徐々になくなり、
景気の影響でサラブレッドの生産も縮小され
現在は7000頭ほど。
社台のセレクトセールで150億円、
今週のセレクションセールも25億円の売上で
史上最高額をマークするなど、
馬産地的には明るい話題のある中で、
今年の2月に起きた悲しいニュースの続報が今週報道された。
新冠町の競優牧場で1歳の競走馬2頭が
何者かによって射殺されたという事件の続報。
当時、ネットでは既に
この牧場の関係者が怪しいと言われていたし、
自分自身もそう思っていたけれど、
悲しいことにこの噂が現実のモノになってしまった。
というのも、
この殺された競走馬には保険が掛けられていたとのことで、
保険金目的の殺害というのは
当時から信憑性のある見方として盛り上がっていたことを思い出す。
ずっとこの事件の行方が気になっていたけれど、
既に報道されているように
今週ついにこの牧場の経営者の男性が逮捕された。
彼の取った行動…
それ自体は批難されて然るべきものと思うが、
この行動の背景にあるのは生産界の圧倒的な格差が原因。
この牧場の経営が厳しかった事は随所で指摘されていたし、
最近江戸川さんのコラムによく登場する
ニシノ・セイウン軍団の西山オーナーも、
この牧場経営者の男性と昵懇の関係だったようで
「月末に馬を買ったことも一度や二度ではない」
と、コメントしている。
もちろん、西山オーナーのブログでのコメントを見る限り、
この牧場経営者の男性は「悪い人」には思えないし、
伝え聞こえるところによると、
「馬を撃ち殺して自分も死ぬつもりだった」
ということ…。
過去にも競走馬生産していた牧場の経営者家族が、
経営難から一家心中をしたということも
ニュースになった事もありましたね…。
確かに
「馬券売上の回復」
「地方競馬の売上下げ止まり」
「菜七子フィーバー」
と、明るい話題の多い今の日本競馬界だが、
我々が毎週楽しく馬券を買っている裏には、
馬産地の過酷な経済事情があることを改めて思い知らされました。
今回のように悲しい事件が二度と繰り返されないように、
競馬界を盛り上げる為に微力を尽くしたいと、
改めて思った次第です。