2016-05-05 ​20年前よりも近づいたケンタッキーダービー

​ 競馬の世界において、
凱旋門賞や英ダービーに匹敵する格式高いレースの一つに
アメリカのケンタッキーダービーがあります。

アメリカ国内でも
ブリーダーズカップ以上の盛り上がりを見せるレースで、

「スポーツの中で最も偉大な2分間」
（The Most Exciting Two Minutes in Sports）
と、評されていることでも有名です。


芝が主体の日本競馬では、正直縁遠いレースですが、
江戸川乱舞がこのレースを知ったのは20年以上前の
日曜午後の競馬中継の中。

当時まだ、競馬中継の存在を知ったばかりで、
レースの事や詳しいことは一切わかっていませんでしたが、

当時の番組司会をされていた宮川一朗太さんが
「スキーキャプテン、ケンタッキーダービーに挑戦…」
というような趣旨の事を仰っていました。

これが私・江戸川乱舞とケンタッキーダービーとの出会い。

日本競馬史上初のアメリカ三冠初戦、
ケンタッキーダービーへの挑戦の結果は見せ場なく14着。
世界と日本競馬の差を見せつけられたものです。

今にして思えば、距離適性・臨戦過程・ノウハウの有無など、
様々な敗因は思い浮かびますが、

スキーキャプテンの挑戦からおよそ20年の間、
誰もケンタッキーダービーの扉を開けようとはしませんでした。

芝が主体の日本競馬では
それも仕方のないことでしょう。

しかし、その潮目が変わってきたのが、2000年代に入ってから。

ドバイのゴドルフィンマイル（G2）でユートピアが1着になり、
カジノドライヴがアメリカのピーターパンSを制すなど、
徐々に実績を積み上げてきました。

そして、今年3月のUAEダービーでラニが優勝。
ケンタッキーダービーへの挑戦権を手に入れました。

遠征のノウハウ自体は20年前から進歩していますし、
ラニに内包されているタピット、サンデーサイレンス、
サドラーズウェルズの血は世界中のリーディングサイヤーの集合体。

ケンタッキーダービーを制する下地は十分な印象です。

日本でも話題になっているラニの「クレイジー」っぷりは
現地でもすでに浸透しているようで、
海外G1を制覇するような馬はこういう
常識では計り知れない馬なのかもしれません。


乗り役はもちろん、
20年前のスキーキャプテンの時と同じ武さん。

武さん自身も20年前以上に、
世界中でキャリアを積んで着実に進歩しています。

決して簡単では無いと想いますし、
距離適性などを考慮すれば
ベルモントSの方が向いているとは思いますが、
ラニの挑戦を暖かく見守りたいと思っています。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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