2015-08-06 ​ゴールドシップ、有馬記念で引退へ。

​ 8月3日、スポーツ紙を賑わした話題が
「ゴールドシップ、有馬記念で引退へ」という記事。

夕刊フジに出ていた記事をまとめてみると・・・

・年末の有馬記念がラストラン
・既に10億円(70株)の種牡馬シンジケートが結成
・繋養先は北海道新冠町のビッグレッドファーム

だいたいのところはこんな感じでしょうか。

ゴールドシップは有馬記念で引退となりますが、
先日の宝塚記念でゲート再試験の制裁を受けているので、
復帰戦はどこになるか未定の様子。

東京コースへの適性が疑われているので
天皇賞・秋・ジャパンカップから有馬記念という
王道路線を歩む可能性は少ないでしょうし、

天皇賞・春で克服したとはいえ、
京都への適性も「不安はない」と、
言い切ることは難しいでしょう。

となると京都大賞典にも疑問符がつきます。

個人的には斤量の問題がクリア出来れば、
オールカマーかステイヤーズSあたりでの競馬を
見てみたいと思っています。

もしかしたら有馬記念直行も有り得るかもしれません。

また、既に10億円のシンジケートが組まれているようですが、
ドリームジャーニー、オルフェーヴルという
「ステイゴールド×メジロマックイーン」の
黄金配合種牡馬を抱えている社台グループが
一体何口の種付株を持つのかが気になります。

やはり今の日本競馬を考えると、
社台グループの良質な牝馬にどれだけ種付けできるかが、
種牡馬としての成功の分水嶺となります。

社台グループ側としては既に前述した2頭を抱えているので、
今更ゴールドシップに有力な牝馬を割く理由がないというのが
本音ではないでしょうか。

グループが所有する繁殖牝馬の中で
下位ランクに位置する馬に試験的な種付けをするでしょうが、

本気でゴールドシップをサポートする気があるようには
残念ながら見えません。

繋養先が北海道新冠町の
ビッグレッドファームという事を考えれば、
ゴールドシップのメインサポーターは
マイネル軍団であるのは明白です。

ゴールドシップの小林オーナーが
日高の生産者のために「リーズナブルな種付料」を
希望しているらしいので、

ゴールドシップを日高の生産牧場に安めに種付けさせて、
その仔馬を優先的にマイネル軍団が買うという
ビジネスモデルになるでしょう。

かねてからマイネルの岡田総帥は
「社台はオルフェーヴル、日高はゴールドシップ」という
棲み分けを提案していましたし、

G1・6勝のスーパーホースですから、
リーズナブルな値段なら日高の生産牧場も、
付けやすいでしょう。

ただ、既に前述したとおり、
既に社台は2頭の黄金配合馬を抱えています。

そのうち1頭は凱旋門賞2年連続2着のオルフェーヴル、
もう1頭はその全兄ドリームジャーニー。

しかも彼らは日本競馬の革命児であるサンデーサイレンスの孫。

隆盛を極めたサンデーサイレンスの血は
社台グループの中でも淘汰が始まっていますし、

その余波を受けて、
今までの日高からすれば考えられないような
良質な社台グループ出身のサンデー系繁殖牝馬が
次々日高の中小・零細牧場に放出されています。

血統の観点から見れば、
サンデーサイレンスの子や孫にあたる繁殖牝馬に
ゴールドシップを付けるのはかなりリスクが大きいですし、

日高生産の非サンデーサイレンス牝馬は
世界の一流牝馬が集まっている今の馬産地事情を考えれば、
決して良質とは言えません。

特にゴールドシップは高速馬場への適性が疑われていますし、
ダートでも潰しが効くミスプロ系の血統が持て囃されている
日高の生産事情を考えれば、

シンジケートが組まれたとはいえ、
今後の種牡馬生活は決して楽観視できないでしょう。

それでも「日高のお助けボーイ」と言われた
トウショウボーイのような活躍を
ゴールドシップに望みたいのも本音。

稀代の名馬・ゴールドシップの行方は
引退後も気になって仕方ありません。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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