2015-07-16 ​未来の凱旋門賞へ

​ 7月も中旬になり気温もぐんぐん上昇中。
「暑いですね」が挨拶代わりになる季節です。

夏競馬真っ盛りですが、
巷では13・14日に行われたセレクトセールの話題で持ちきり。

リーディングをひた走る
ディープインパクト・キングカメハメハ産駒はもちろん、
今年初年度産駒が上場されたオルフェーヴルや
ロードカナロアなど注目すべきポイントも多かったですね。

特にオルフェーヴル産駒は骨量の豊富な馬が多く、
2年後が楽しみになる馬も多かったですし、
ダイワスカーレットの孫・ダイワレーヌの2015も
キングカメハメハ産駒らしく気品ある雰囲気が漂っていました。

2000万スタートで4600万の落札価格でしたが、
かなりお買い得な価格のような気がします。

上場された馬にどうしても注目が集まってしまいますが、
こんなエピソードがあったのをご存知でしょうか?

スポーツ紙等でも報道されましたが、
2頭の1億円ホースを落札した
(株)キーファーズの発言が話題を呼んだことを。

「武豊さんと凱旋門賞に行くのが夢なんです。
この2頭はその夢に近いと思って購入しました」

仏オークスなどG1レース3勝を挙げた
サラフィナの仔サラフィナの2014(1億6000万円)

仏G1・サンタラリ賞の覇者コケレールの仔
コケレールの2014(1億3500万円)

どちらもディープインパクト産駒で
フランスにゆかりのある血統の名牝の仔。

並み居る大物馬主に競り勝ち、
高額良血馬を手にした(株)キーファーズの発言には
男気を感じざるを得ません。

(株)キーファーズの松島正昭オーナーは
これまでミコラソン・ユイマール・ハッピーコラソンの
3頭をこれまで所有しており、
すべて武さんが騎乗しています。

武さんが乗れない時は
弟の幸四郎ジョッキーが手綱を取るなど徹底した武兄弟信者。
ほんとに武兄弟以外を乗せていません。

特にサラフィナの方は現役時代はルメール騎手を主戦に据え、
フランスで活躍していたこともあって、
いまやJRAジョッキーとなった彼は
今回落札された産駒に乗りたかったようですが、

今後は武さんを贔屓にする厩舎に預託し、
(これまでもそうですが…)武豊騎手を乗せて
ダービー・凱旋門賞を目指すことになりそうです。

いまやセレクトセールはダービー・有馬記念のような
国内のレースを目標にするのではなく、
凱旋門賞を語るセールに変貌を遂げています。

外国人馬主の参加も目立つようになってきましたし、
世界中の良血馬がこのセールに上場されるようになってきました。

そんな中で(株)キーファーズの松島正昭オーナーのように
「武豊で凱旋門賞を目指す」という
明確な目標を掲げる馬主の出現は競馬人気の起爆剤になるでしょう。

やはり「日本競馬=武豊」というのが一般人々の認識ですし、
オルフェーヴルよりも未だにディープインパクトが
直近の名馬として一般マスコミで扱われるのは武さんのおかげ。

その武さんに凱旋門賞を勝たせなければ、
なでしこジャパンではないけど、
日本競馬が文化として根付きません。

いつまで経ってもギャンブルの枠組みから出れなければ、
日本競馬の未来も明るいものではないでしょう。

武さんを応援する(株)キーファーズの出現や、
ノースヒルズの前田幸治オーナーが

「来年も元気なら、ワンアンドオンリーと共に
(キズナも)凱旋門賞に行きたい」

と語ったことも日本競馬のレジェンドに対して、
いい風を送っています。

「キズナの引退、一言も言っていない」と明言したことは、
武豊ファンのみならず、
競馬ファンにも大きな勇を与えました。

今年、凱旋門賞には日本から有力馬を送り込むことは
今のところなさそうですが、
来年以降、武さんを背にロンシャンを駆ける馬が
毎年出てくる事を予感させるセレクトセール開催週でした。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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