話題の競馬トピックに独自の視点で陽気に笑顔で辛口に切り込む! 江戸川乱舞コラム「Alohaな競馬」
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2015-04-30 ​「スイート」サルサが重賞を勝った件

​ 25日行われた福島牝馬Sで勝ったのは
スイートサルサ(牝5)。
これまで重賞でも好走経験があったスイートサルサですが、
今回は初のタイトルとなりました。

馬主でもあり生産者でもあるシンボリ牧場にとって
「スイート」冠での重賞制覇は
00年クリスタルカップを制したスイートオーキッド以来、
およそ15年ぶりの久々の重賞制覇。


もちろん「シンボリ」冠ではこの間に
シンボリクリスエス が出ていますが、
牝馬での重賞制覇は本当に久しぶりです。

もちろん「シンボリ」と言われれば、
誰もが頭に思い浮かべるのが、皇帝・シンボリルドルフ。

日本競馬史に残る名馬ですが、

そのシンボリルドルフの成功故に、
シンボリ牧場がルドルフ以降、
苦難の道を辿ったのは、有名な話。

昭和を代表するオーナーブリーダーでもある
先代の和田共弘オーナーはワンマンな手法として知られ、
数多くの騒動を巻き起こした
「トラブルメーカー」としてご存じの方も多いはず。

シンボリ牧場の組織内部はもちろん、
厩舎関係者から根強い不信感・警戒感受けるほど、
その個性は強烈で、90年代になると、シンボリ軍団の快進撃は
パタッと止まってしまいます。

世は高速競馬、サンデーサイレンスの全盛期。
たしかに競馬を見始めた頃の私の記憶の中にも、
「シンボリ」「スイート」の勝負服はあまり印象がありません。

競馬歴ウン十年の方なら別ですが、
シンボリといえばルドルフよりも
シンボリクリスエスな私にとっては
シンボリ牧場が辿った栄光と苦難の歴史は
比較的最近、見聞きしたもの。

そもそもシンボリルドルフが三冠を獲った年に
生まれた自分にとって、
シンボリ牧場の勝負服である緑・白襷・袖赤一本輪は
シンボリクリスエスが出てくるまでは
往年の名馬・シンボリルドルフのモノ。

スイートサルサ の馬券を買い始めた頃、
個人的にこう思ったのも事実。

「スイート?…あぁ、シンボリの馬か」
「シンボリの牝馬って走るのか?」

94年に亡くなった和田共弘オーナーの後を継いだ
和田孝弘オーナーらスタッフは、
厩舍関係者との関係修復や
外部からの新たな血統の導入など長い年月をかけて、
シンボリ牧場を立て直します。

そして、その成果の一つとして
外国産馬・シンボリクリスエスとなって現れるわけです。


そしてシンボリ牧場の「スイート」冠に
久々に誕生した重賞馬がスイートサルサなのです。

今後、ヴィクトリアマイルに向かう同馬にとって、
名門シンボリ牧場完全復活を
宣言できるような結果にならないかと期待しています。


重賞自体は初制覇ですが、
G1を勝てる能力は十分にあるはず。
老舗の意地を見てみたい春の府中開催なのです。

このコラムを書いた予想家

江戸川乱舞
競馬好きな平凡サラリーマンから、「逆走競馬予想」を引っ提げて競馬評論家の仲間入り。

また競馬予想だけでなくコラムニストとしても活動中で、
競馬スピリッツ上で「競馬はロマン」を地で行くコラムを掲載中!

予想スタンスはまさに常識から対極への「逆走」。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選んでいき、最後に残った馬をまとめ買い。
「全通り買えば当たる」が持論の逆走競馬コラムニスト。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など

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