2015-03-19 ​しれっとオーストラリアで

​ 既に各所で報道されていますが、
池江厩舎の３頭がオーストラリアに遠征中です。

トゥザワールド、トーセンスターダム、ワールドエース。
国内にいたとしてもG1で好勝負できるレベルの馬たちです。

海外遠征といえば、
秋の凱旋門賞・春のドバイ・冬の香港が国内では注目されますが、
おそらくここ何年かで「春のオーストラリア」も
注目されることは間違いないでしょう。

昨年は国内でG1を勝てなかった
ハナズゴールとアドマイヤラクティがあっさり豪G1を勝利。

賞金も１億円を超えるレベルのものが増えていますから、
下手にハイレベルな国内G1を使うより、
遠征してもオーストラリアへ遠征したほうが
「稼げる」というのが本音。

今回の池江厩舎３頭もドバイに選出される見込みはなく、
国内でも適鞍は無く、さらに実利もとっての遠征であることは明白。

それでもトゥザワールド・トーセンスターダムが
最大目標にしている４月の豪クイーンエリザベスＳは
１着賞金が２億４０００万円弱。

相手関係を考えれば「空き巣狙い」との誹りも受けるかもしれないですが、
それでも冬の香港遠征以上の賞金が稼げるとあらば、遠征に行く価値は十分。

ダート路線は、交流重賞が整備されたことで、
地方を回れば荒稼ぎもできますが、
ハイレベルな芝路線では交流重賞に相当するものがなく、
路線変更か地方へ転籍かしか選択肢がありませんでしたが、
海外へも選択肢が広がるのは歓迎すべき事態かもしれません。

ただ、逆に。
春のドバイや香港・シンガポールのG1が台頭してきたことで、
天皇賞（春）の空洞化も叫ばれて久しいですが
これには長距離路線を整備することで
対応したらいいのではないかと考えます。

世界的に見ても長距離レースは衰退傾向にありますが、
「天皇賞＝ジャパニーズエンペラーズカップ」の名を冠して、
長距離レースの世界最高峰競走まで押し上げることが出来れば、
日本競馬の知名度向上に貢献するのではないでしょうか？

スプリントはオーストラリア・香港に
クラシックは欧州、ダートは北米、長距離は日本。

こんな棲み分けができるようになれば、
面白いんじゃないかと勝手に夢想する今日このごろです。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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