2015-01-29 ​ゲームが駆り立てる競馬熱

​ 20代～30代の競馬ファンの入口について考えてみた。

「ギャンブルとして競馬を始めた」
という人は極端に少ないはず。

そもそも江戸川の周りにそんな人はいない。
なぜなら手軽なギャンブルとしてパチンコ・スロットはあるし、
スロット４号機など射幸心を過分に煽るゲームを知っている世代だけに

「ギャンブルとしての可能性を感じて競馬を始めた」
という人は少ないはずだ。

「じゃあ、競馬への入口は何だったのか？」

そう問われれば、当欄でも再三指摘してきたように
「ゲーム・漫画」といったサブカルチャーからの入口で
競馬を始めた人が多いのではないかと思う。

とくにゲームは90年代の「ダビスタ」こと
ダービースタリオンブームが大きいだろう。

かくいう私もそうだった。

昨年末に「ダビスタ」の最新版が数年ぶりに発売され、
私も購入しようか結構迷った。

結果的に買わなかったのだが、
それには理由があった。

「ちょっと待っていればウイニングポスト8の続編が出そうだな」
という浅はかな読みがあったからだ。

ウイニングポスト（以下ウイポ）
というのはダビスタと双璧を成す競馬ゲーム。

ダビスタが入口になって競馬を好きになった人が
次に手を出すのがウイニングポストだった。

ダビスタが「最強馬を作る」という方向にシフトしているのに対し、
ウイポは「自分の馬の血統を繋いでいく」
という方に主眼が置かれている。

そう血統を繋ぎ、そこからＧ１や凱旋門賞を勝つ馬を作り上げる。
つまりオーナーブリーダーを体験できるゲームだ。

例えば、史実では亡くなってしまった
サイレンススズカを生かして産駒を生産するとか、
Ｇ１を勝っていないけど、どうしようもなく好きだった馬を
種馬にしたり、繁殖牝馬にあげたりして、
オリジナルの血統を作り上げるといったロマンを
ゲームの中で実現できる。

ダビスタが初心者向けなら、
ウイポは上級者向けという勝手な認識を僕は持っているけど
自分の生産した馬だけでなく
何代も重ねて名馬を作り上げることが
競馬を知れば知るほど、楽しくなってくる。

ウイポ８の最新作は２月にＰＣ版で、
３月にＰＳ３やVITAで出る。

今作のダビスタは手にしていないが
（あまり評判がよくないのもあるが）
ウイポ８は必ず手にするだろう。

馬券の的中不的中は別としても、
ゲームの世界の中でくらい、大手牧場の独走を防ぎたいし、
溢れかえるサンデーサイレンス系の馬を押しのけてＧ１を勝ちたい。

私の中の小さな野望が毎週の競馬熱を維持し続ける原動力。
今週もウイポ８の最新作を待ちながら競馬に打ち込むつもりだ。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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