2015-01-22 ​ジェニュインよ、安らかに

​ ついに亡くなってしまった。

このコラムでも幾度も取り上げたジェニュイン。

江戸川が競馬を見始めた頃に
活躍していたツウには堪らない１頭だ。

サンデーサイレンス初年度産駒として、
サンデーサイレンス産駒初のクラシックホースとして、
漆黒の馬体を大きく弾ませていた彼。

風を気にして思うように走れなかったり、
繊細なところがありつつも、
Ｇ１を２勝する活躍を見せた。

１年先輩のナリタブライアンと同様のシャドーロール姿は
少年だった江戸川乱舞の競馬の原点かもしれない。
種牡馬入り後、なかなか活躍馬に恵まれませんでしたが、
交流重賞を勝ったドンクールや、
兵庫ダービーを制したメイレディ、
コラムにも取り上げたこともあるルーベンスメモリー・・・

どれも思い出深い馬ばかり。

江戸川の競馬人生の中で折に触れて、
ジェニュインは存在感を示してきましたし、
先週馬券を当てたニューイヤーＳの勝ち馬である
コスモソーンパークはジェニュインの孫。
年があけて23歳になったジェニュイン。

そろそろか・・・と覚悟をしていた矢先の訃報。
奇しくも今年はジェニュインが皐月賞を制してから20年。

同世代には、マヤノトップガン、マーベラスサンデー、
フジキセキ、ダンスパートナーなど華々しい馬が多く、
世界的に見ても、ラムタラ、ピルサドスキー、
シングスピールなど歴史的名馬が複数誕生した世代です。

あれから20年、
江戸川も青年からオッサンと呼ばれる年齢になりました。
過酷な運命を背負ったサラブレッドの中で、
天寿を全うできるのは一部だけ。
ジェニュインも放牧中の事故ということでしたが、
最後に彼はどんな空を見ていたのでしょうか。
大々的にとは言いませんが、細く長くでも構いません。

ジェニュインの血が脈々と受け継がれていくことを
心から願うばかり。

ジェニュインよ、やすらかに。

競馬の面白さ、カッコよさを教えてくれてありがとう。
江戸川が江戸川である限り、僕が僕である限り、
忘れることはないでしょう。

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