話題の競馬トピックに独自の視点で陽気に笑顔で辛口に切り込む! 江戸川乱舞コラム「Alohaな競馬」
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2014-09-25 ​たかじんのそこまで言って委員会

「たかじんのそこまで言って委員会」という
テレビ番組をご存じだろうか?


関東地区ではなじみが薄いかもしれないけれど、
それ以外の地域では毎週日曜日の午後、競馬中継が始まる前に放送されているので、

「たかじんのそこまで言って委員会」を見た後、
競馬中継にチャンネルを合わす諸兄も多いかと思う。

どんな番組なのかと言うと、社会問題、政治経済から芸能やスポーツといった
幅広い議題について出演者が放送出来うる
ギリギリのラインで言いたいことを言いあう討論バラエティ番組だ。

「たかじんの・・・」というくらいだから、
この番組の司会者は関西芸能界のドン・やしきたかじん。

たかじんさんは残念ながら
今年の正月に亡くなってしまっているものの、
司会者を変えながら、番組は続いている。

毎週政治、経済、スキャンダルなど東京でもおなじみのパネリストが
言いたいことを言いあっている番組で非常におもしろい。


関東在住の江戸川はリアルタイムで放送を見ることができないが、
インターネットで放送された動画が流れているのでそっちを見ることがある。
(これはこれでいいのか悪いのか、わからないが)

東京ではやれないようなネタを扱う事が多く
(朝日新聞の慰安婦捏造問題とかも鋭い視点でガンガンやっていた)

出演するパネリスト自身も
「東京の番組なら降板になる」と言いながら、
本当に言いたいことを言っている番組。

暇な時にダラダラ動画を見ていたりするのだが、
8月3日の放送で今年創立60年になるJRAについての議論になっていた。

JRAの成り立ちから、現在の売上高、
公営ギャンブルとしての存在意義などについて触れられ、
近々成立するであろうカジノ法案についてまで言及されていた。

そこでは控除率(寺銭)に関しても触れられていて、
一般のカジノが5%に対して公営ギャンブルは25%とされており、
公営ギャンブルは非常に悪質とまで表現されていた。

江戸川としては非常に肩身が狭い放送内容だった。

パネラーへも「公営ギャンブルは必要か不要か」と問われており、
出演者の大半が「不要」と答える一幕もあった。

この番組の司会者のたかじんさんはグレイトサンライズという馬の馬主で
グレイトサンライズは秋華賞を勝ったレッドディザイアの母という
背景もあるのだけれど、そういったことも関せず、話題に取り上げるからこの番組は凄い。

ほとんどのパネラーが不要と答え、
必要と答えた落語家の桂ざこば師匠も
「カジノはやるが公営ギャンブルはやめた」と答えたり、

賭博罪との兼ね合いや、
公営ギャンブルを所管する役所の天下りが云々みたいなところに話が広がっていく。

江戸川も競馬以外の公営ギャンブルは手を出さないし、
パチンコもスロットもルールを知っていてもやることはない。


ただ「ギャンブルが増えると人間が衰退してしまう」という発言もあり、
それを否定できない江戸川からすると
「ぐぬぬ」となってしまうようなシーンも展開されていた。

たしかに競馬だけでなくギャンブルでの醜聞はよくあるし、
マイナスなイメージが一般に強いことも否定はしない。

つらいテーマだなぁと思って見ていると、
「ギャンブルは不要」としていた俳優の津川雅彦さんが、

「競馬だけはちょっと他のものと種類が違う」と言い始め、番組の雰囲気が一転した。

家族で行けるような雰囲気を作っているとか、
仲間と行ける大井のトゥインクルは楽しいとか、
競走馬は美しいからそれだけでも見に行く価値があるとか、

明治天皇の玄孫・竹田さんまで言い出すもんだから

「あれ?あれ?」

というくらいに競馬の話になると肯定的な意見が続々出てきた。

「ギャンブルの何が楽しいの?」
という否定派のテンプレを主張していた女性アイドルにも

「競馬はイギリスでは貴族文化で・・・」
「エリザベス女王も馬主で・・・」
「競馬はブラッドスポーツ・・・」

といった話になり、津川さんもその女性アイドルに
「乗馬をしてみて馬に親しんでみれば?」という話をしていた。

江戸川もなんとなく救われた気持ちになった。

競馬が本当にギャンブルでしかないのなら、
約1週間後に迫った凱旋門賞にこれだけワクワクすることはないだろう。


なんせ凱旋門賞はブックメーカーを介すか、現地に行かなければ、
馬券を買うことが出来ない。

馬券を買えないし、儲かるチャンスがなくてもいいから
日本馬が凱旋門賞を勝つシーンを見てみたい。

もちろん、ギャンブルと言う側面があるのは一切否定しないけれど、
それだけがクローズアップされるのもつらい。

競馬場に行けばわかるが、
パドックやゴール前で馬の写真を撮りまくっている人はいるし、
馬券買わずに、仲間とわいのわいの言ってる人もよく見かける。

日本にやってくる外国人騎手のほとんどが
「ファンが温かい」と口を揃えて言う。


もちろん、騎手や馬に野次を飛ばすような低俗な輩がいる事も否定しないし、
一般的に言うどーしょーもない人がいるのも否定はしない。

しかし、競馬にはギャンブル以外のいい面もいっぱいある。

何でも遠慮なく、「そこまで」言ってくれるから、
この番組は貴重なんだと思う。日本の言論空間において大切な番組だ。


 

このコラムを書いた予想家

江戸川乱舞
競馬好きな平凡サラリーマンから、「逆走競馬予想」を引っ提げて競馬評論家の仲間入り。

また競馬予想だけでなくコラムニストとしても活動中で、
競馬スピリッツ上で「競馬はロマン」を地で行くコラムを掲載中!

予想スタンスはまさに常識から対極への「逆走」。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選んでいき、最後に残った馬をまとめ買い。
「全通り買えば当たる」が持論の逆走競馬コラムニスト。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など

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