2014-08-28 ​凱旋門へのステップとしての札幌記念

​ 札幌記念のハープスターとゴールドシップの対決は盛り上がった。

札幌競馬場で４万人以上が熱狂したのだから、
夏競馬・ローカル開催とはいえ侮れないコンテンツなわけだ。

この成果に関して、そして凱旋門賞への重要なステップレースとして
札幌記念の価値も上昇しそうだ。

一般の競馬ファンにもディープインパクト・オルフェーヴル以降、
地上波で生中継されるようにもなり、
視聴率もそれなりに見込める凱旋門賞は

ＪＲＡ以外のメディアにもオイシイコンテンツであることに違いない。

春のダービー、年末の有馬記念以外にも
世間一般の人にも受け入れられるレースは必要だろう。

今年もそしてこれからも、
日本競馬が2400ｍを頂点に位置付けした経緯がある以上、

凱旋門賞に敬意を払って、
凱旋門賞を意識した番組作りは必要なのかもしれない。

まぁ、ＪＲＡと凱旋門賞を管理するフランスギャロでは
組織も全くことなるし、フランスの競馬まで心配する必要はないのだけれど、

これだけ毎年凱旋門賞がクローズアップされる今なら、
少しは考える余地があってもいいんじゃないか、と思う。

凱旋門賞に挑戦しない馬は
秋古馬三冠にこれまで通り照準を合わせればいいし、

有馬記念で凱旋門賞挑戦馬と国内の秋の各路線のチャンピオンが
激突する構図があっても最高だと思う。

その場合、ジャパンカップの権威は落ちるかも知れないが、
こればかりはしょうがない。

競争力のないコンテンツが衰退するのは仕方ないし、
そもそもこれだけ日本競馬のレベルが上がったのなら、
ジャパンカップ創設の根幹が揺らいでしまうと思う。

そもそも現状で海外馬が日本を避ける状態にあるのも悲しい。

ランドやピルサドスキーが来ていた時代を知っている江戸川としては
毎年どんな外国馬がくるのか非常にワクワクしていたが、
今はもう、外国馬はいないものとして予想をする年も多い。

３０年前とは競馬の状況が違うのだ。

根本的な番組編成再考の時期が来ているのかもしれない。

少なくとも有力馬のローテーションに凱旋門賞が根付いた今なら、
春の東京だらけのＧ１や札幌記念の価値、秋古馬三冠を見直した方がいい。

オグリキャップ、ディープインパクトのような世間一般にも通用する馬から
ナリタブライアン、オルフェーヴルという競馬ファンなら捨て置けない名馬が
毎年のように登場するほど、競馬は都合のいい興行ではないのも事実。

今こそ、凱旋門賞の力を活かすときではないかと思う。

その為にも、「凱旋門賞のステップレース・札幌記念（Ｇ１）」
という売り方は必要なのかもしれない。

今年の札幌記念はそれくらいの熱気を感じることができた。

馬産地・北海道に毎年、あれくらい熱気のあるレースが
あってもいいんじゃないかと無責任にも思ってしまう。

しかし、それくらい今年の札幌記念はいいレースだったことを記憶したい。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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