話題の競馬トピックに独自の視点で陽気に笑顔で辛口に切り込む!
江戸川乱舞コラム「Alohaな競馬」
2014-08-14 思い上がりの夏-葛藤-
※ これまでの続き
江戸川の人生で初めて読書に熱中した時期に出会った作家・眉村卓。
多くの映像作品の原作を手掛ける彼との出会いは
江戸川が高校生の頃に見たドラマ。
その原作となった本をどうしても読みたかった高校生・江戸川は
30年ほど前に刊行された原作本を半年ほど、探しまくっていた。
夏休み目前のある土曜日の昼下がり、見慣れない古本屋で
念願だった原作本を手に入れ、すぐに読み終えた。
翌日、他の眉村作品も読みたくなった江戸川は
再び見慣れない古本屋に赴くのだった。
==================================
その古本屋で結局7冊ほどの眉村作品を手に取り、
レジ…というか入り口の老人のもとへ。
1冊100円だったので700円の準備をしていたが、
老人が「昨日も買っていったろ?」と話しかけてきた。
「あんた若いのに、こんな古い本ばかり・・・500円でいいよ。」
「え?」
「200円はオマケだ、持っていっていいよ。」
「あ、ありがとうございます。また読んだら来ます、ね」
「…。」
愛想があるわけでは無いが、安くなるならありがたい。
田舎の高校生にとっては200円は大金だ。
高校生だったので馬券は買えないけれど、
少なくとも200円あれば、気に入った馬の単複の馬券は買える。
しかし、文庫本とはいえ、まとめて購入すれば結構重い。
ある程度の数の本を購入することは決めていたから、
自転車で来て良かった。
家に戻ったのは午後一時をやや過ぎた頃。
すぐさま自分の部屋の冷房をつけて、
ベッドに横になり買ってきた本を読み始めた。
どれにしようか迷っていたけれど、競馬が小一時間で始まる。
短編の方がキリがよさそうだと思い、
長編の「なぞの転校生」「ねらわれた学園」は避け、
短編集の「思いあがりの夏」を手に取った。
4編の作品が収められている文庫。
表紙のデザインのタッチなどは
たしかに発行された1970年代っぽい雰囲気だ。
中身の書体も若干時代を感じながら読み進め、
「名残の雪」という作品の頁になった。
ふと時計に目をやると午後2時4分。
3時からの競馬中継には読み終えると思い、
夏真っ盛りのお昼時に「名残の雪」という季節外れの短編作品を読み始めた。
読み始めると、作品の雰囲気がこれまで読んだものと若干違う事に気づく。
SFというかジュベナイル小説という感じの話が進んでいく中で、
突然、「おッ」という変化球を食らった気分だ。
ある出版社の守衛が会社に押し入ってきた暴漢に銃で殺された。
自分の事は話さない頬に傷のある無口な男だったが、
出版社の社員である主人公とは本の貸し借りなどして仲良くなった。
彼が残した遺品を整理し、
守衛の自宅を訪ねると、彼の奥さんが出迎えてくれた。
守衛の話をする中で「読んでほしい」と言われ、
その守衛が書いた手記を読んでみると、不思議な事が書かれていた。
まとめるとこんな感じだ。
守衛が学生の頃、<友人と幕末にタイムスリップ>し、
その<友人を攘夷派の浪人に殺された>こと、
友人の仇討をする為に剣道の経験があった守衛は、
<近藤勇の道場で稽古>を積み、<新選組に入隊>したこと、
<土方歳三や沖田総司>らとともに<池田屋事件>に参加したこと
そして<鳥羽・伏見の戦い>で爆発に巻き込まれ、
<再びタイムスリップ>したことが書かれていた。
「なんだなんだ、これは面白いな」
日本史好きだった江戸川には
かなり取っ付きやすいタイムスリップ物だが、
映画やドラマにあるようなチープな印象は全くない。
この守衛の波乱の人生に共鳴していた。
タイムスリップで孤独を味わった男に共感していた。
しかし気付けば、3時5分前。
もう少しで競馬中継が始まる。
だが、もう少しで「名残の雪」を読み終わる。
どうしていいか分からなくなったけれど、
「名残の雪」に感じた<違和感>を解消しなければ気が済まない。
話もクライマックスに近い。あとほんの5ページほどで終わる。
15時発走の疾風特別(新潟・芝1000m)だけ見れれば、今日は満足。
自分にそう言い聞かせて、ページを進めた。
そう、この疾風特別は高校生だった江戸川が
人生で初めて直線競馬を目にする日。
新装・新潟競馬場の最大のウリであり、
今まで経験したことないカメラワークで競馬を見れる。
少なくともそのレースのスタートまでに
「名残の雪」を読み切らねばならなかった。
その違和感を解消するために。
==================================
すいません。来週で終わらせる予定です。
きっと終わります。。。
江戸川の人生で初めて読書に熱中した時期に出会った作家・眉村卓。
多くの映像作品の原作を手掛ける彼との出会いは
江戸川が高校生の頃に見たドラマ。
その原作となった本をどうしても読みたかった高校生・江戸川は
30年ほど前に刊行された原作本を半年ほど、探しまくっていた。
夏休み目前のある土曜日の昼下がり、見慣れない古本屋で
念願だった原作本を手に入れ、すぐに読み終えた。
翌日、他の眉村作品も読みたくなった江戸川は
再び見慣れない古本屋に赴くのだった。
==================================
その古本屋で結局7冊ほどの眉村作品を手に取り、
レジ…というか入り口の老人のもとへ。
1冊100円だったので700円の準備をしていたが、
老人が「昨日も買っていったろ?」と話しかけてきた。
「あんた若いのに、こんな古い本ばかり・・・500円でいいよ。」
「え?」
「200円はオマケだ、持っていっていいよ。」
「あ、ありがとうございます。また読んだら来ます、ね」
「…。」
愛想があるわけでは無いが、安くなるならありがたい。
田舎の高校生にとっては200円は大金だ。
高校生だったので馬券は買えないけれど、
少なくとも200円あれば、気に入った馬の単複の馬券は買える。
しかし、文庫本とはいえ、まとめて購入すれば結構重い。
ある程度の数の本を購入することは決めていたから、
自転車で来て良かった。
家に戻ったのは午後一時をやや過ぎた頃。
すぐさま自分の部屋の冷房をつけて、
ベッドに横になり買ってきた本を読み始めた。
どれにしようか迷っていたけれど、競馬が小一時間で始まる。
短編の方がキリがよさそうだと思い、
長編の「なぞの転校生」「ねらわれた学園」は避け、
短編集の「思いあがりの夏」を手に取った。
4編の作品が収められている文庫。
表紙のデザインのタッチなどは
たしかに発行された1970年代っぽい雰囲気だ。
中身の書体も若干時代を感じながら読み進め、
「名残の雪」という作品の頁になった。
ふと時計に目をやると午後2時4分。
3時からの競馬中継には読み終えると思い、
夏真っ盛りのお昼時に「名残の雪」という季節外れの短編作品を読み始めた。
読み始めると、作品の雰囲気がこれまで読んだものと若干違う事に気づく。
SFというかジュベナイル小説という感じの話が進んでいく中で、
突然、「おッ」という変化球を食らった気分だ。
ある出版社の守衛が会社に押し入ってきた暴漢に銃で殺された。
自分の事は話さない頬に傷のある無口な男だったが、
出版社の社員である主人公とは本の貸し借りなどして仲良くなった。
彼が残した遺品を整理し、
守衛の自宅を訪ねると、彼の奥さんが出迎えてくれた。
守衛の話をする中で「読んでほしい」と言われ、
その守衛が書いた手記を読んでみると、不思議な事が書かれていた。
まとめるとこんな感じだ。
守衛が学生の頃、<友人と幕末にタイムスリップ>し、
その<友人を攘夷派の浪人に殺された>こと、
友人の仇討をする為に剣道の経験があった守衛は、
<近藤勇の道場で稽古>を積み、<新選組に入隊>したこと、
<土方歳三や沖田総司>らとともに<池田屋事件>に参加したこと
そして<鳥羽・伏見の戦い>で爆発に巻き込まれ、
<再びタイムスリップ>したことが書かれていた。
「なんだなんだ、これは面白いな」
日本史好きだった江戸川には
かなり取っ付きやすいタイムスリップ物だが、
映画やドラマにあるようなチープな印象は全くない。
この守衛の波乱の人生に共鳴していた。
タイムスリップで孤独を味わった男に共感していた。
しかし気付けば、3時5分前。
もう少しで競馬中継が始まる。
だが、もう少しで「名残の雪」を読み終わる。
どうしていいか分からなくなったけれど、
「名残の雪」に感じた<違和感>を解消しなければ気が済まない。
話もクライマックスに近い。あとほんの5ページほどで終わる。
15時発走の疾風特別(新潟・芝1000m)だけ見れれば、今日は満足。
自分にそう言い聞かせて、ページを進めた。
そう、この疾風特別は高校生だった江戸川が
人生で初めて直線競馬を目にする日。
新装・新潟競馬場の最大のウリであり、
今まで経験したことないカメラワークで競馬を見れる。
少なくともそのレースのスタートまでに
「名残の雪」を読み切らねばならなかった。
その違和感を解消するために。
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すいません。来週で終わらせる予定です。
きっと終わります。。。
このコラムを書いた予想家
江戸川乱舞
競馬好きな平凡サラリーマンから、「逆走競馬予想」を引っ提げて競馬評論家の仲間入り。
また競馬予想だけでなくコラムニストとしても活動中で、
競馬スピリッツ上で「競馬はロマン」を地で行くコラムを掲載中!
予想スタンスはまさに常識から対極への「逆走」。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選んでいき、最後に残った馬をまとめ買い。
「全通り買えば当たる」が持論の逆走競馬コラムニスト。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など
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平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選ぶをモットーに
独自の予想を繰り広げ、高配当の的中レースを量産中!
初心者では目の届かない見落とされがちな馬を選び、的中に導く予想は見事なもの!
もちろん全て無料で見られます!
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11月16日(土) 東京11R
【五十嵐】獲得金:23,000円
【大五郎】獲得金:9,900円
合計:32,900円
11/30(土)は中山11R ステイヤーズS(G2)
12/1(日)は中京11R チャンピオンズカップ(G1)
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