7月14日と15日にノーザンホースパークで
日本最大の国内セリ市・セレクトセールが開催されました。
トーセンスターダムの弟が2億2000万円とか、
バンドワゴンの半弟が1億5500万円など、
今年のクラシックシーズンを賑せた馬の血縁が
どんどん高額で競り落とされています。
今年の最高額はディープインパクト産駒の「リッスンの2013」。
母のリッスンはフィリーズマイルの勝ち馬で、
近親にGI・4勝のヘンリーザナヴィゲイターがいる世界的良血とのこと。
落札したのはドバイの王族であるファハド・アルターニ殿下。
カタール元首長のいとこらしいです。
落札者の一覧を見るとお馴染みの方も多いですが、
個人馬主も負けてはいませんね。
ジャスタウェイの大和屋オーナーは
「ジャスタウェイのお嫁さん」としてワークフォース産駒を2000万円で購入。
ゴールドシップの小林オーナーはダノンシャンティ産駒を600万円、
史上最強馬の呼び声高いフランケル産駒も
上々しておりこちらも9600万円で落札されています。
当歳馬の上場馬と1歳馬の上場馬の違いは
この1点に尽きるでしょう。
つまり種牡馬の世代交代が進みつつあるということです。
1歳馬部門で隆盛を誇った
ジャングルポケット・シンボリクリスエスらが当歳部門では激減。
代わりにディープインパクトを始め、
その産駒であるディープブリランテ、トーセンホマレボシらの
初年度産駒も幅を利かせはじめます。
これまで私達にお馴染みだった
ネオユニヴァース、スペシャルウィーク、ファルブラヴも
随分と当歳市場では肩身が狭くなりました。
当歳がデビューする2016年以降、
予想の形は随分と変わってくるでしょう。
キングカメハメハも現当歳世代は体調不良で種付けがあまりできなかった世代ですし、
ディープインパクト優勢の流れはこれからもしばらく続きそうです。
ハーツクライ、ルーラーシップ、ワークフォースと
これからの活躍が期待できそうな馬の産駒も複数上場されましたが、
やはり物量では圧倒的にディープインパクト産駒が上と言う印象です。
しかし、一転してディープインパクト産駒が不得意なダート系で見てみると、
エンパイアメーカー、クロフネなど現役バリバリの種牡馬の産駒を始め、
スマートファルコンやストリートセンスなど楽しみな馬の産駒も上々されていました。
新種牡馬などはデータが少ない分、予想する方はなかなか難解な部分もありますが、
新世代の勃興は競馬に新たな新風を吹き込んでくれるはずです。
もちろん、2016年デビュー予定の新種牡馬は豪華メンバーです。
セレクトセールに上場されていない種牡馬だけでも、
アーネストリー、エイシンアポロン、オウケンブルースリ、ジョーカプチーノ、
トランセンド、ヒルノダムール、フリオーソ、リーチザクラウンと
かなりファンが多そうな構成となっています。
セレクトセールの後は、セレクションセール、サマーセールなど、
デビュー前のサラブレッドのマーケットはかなり活発な動きを見せます。
これはもはや夏の風物詩でもありますし、
馬産地にとっても経済面で重要なウェートをしめる時期です。
是非、馬券の間に馬産にも注目してみてください。