2014-03-20 ​悲報、ダンスファンタジア引退

​ 2010年、秋、

水道橋に向かう電車の中で
「ダンスファンタジア」の文字を見つけました。

江戸川が追いかけていたダンスインザムードの初仔。


「ついに天才少女の子供がデビューするのか」


なんとなく、センチメンタルな気持ちになったりもしたんですが、
とにかく水道橋について最初に買った馬券が

ダンスファンタジアの単勝でした。

馬の状態とか、当日の馬場状態とか関係ない。

思い入れの強いダンスインザムードの子供に北村宏司騎乗。

もうそれだけで満足でした。

初戦を持ったままで３馬身差のデビュー勝ち。

単勝1.6倍のだったので、大きく儲かったわけでは無いのですが、
ダンスインザムード産駒の勝ち上がりがとにかく嬉しかったわけです。

好きだったダンスインザムードの子供という魅力だけでなく、
気品漂うお嬢様な雰囲気とレースセンスの良さ。
まさに良血馬といった印象でした。

そして２戦目の赤松賞で
後のフィリーズレビューを勝つフレンチカクタスに圧勝。

短距離戦線で活躍中のサイレントソニックもこの時に破っています。

勇躍参戦した阪神ＪＦではレーヴディソールに敗れ、初の黒星。

ダンスインザムード産駒に阪神マイル乗り役は武さん。
思わず2004年の桜花賞を思い出してしまったわけですが、
大枚投資も空しく、初のＧ１参戦での江戸川は０円回収。

レーヴディソールの強さが際立っていただけに
クラシックには縁遠い印象を受ける敗戦でした。

しかし、年明けのフェアリーＳ。
スピードリッパーやアドマイヤセプターといったクセのある面子が揃いました。

この時オークス２着になるピュアブリーゼにも破っているので、
能力上位なのは間違いないのですが、このレース以降、
ダンスファンタジアのレース選択がおかしいことになってきます。

クラブ馬なので仕方がないと言えば仕方がないのですが、
賞金は足りているのに、クイーンＣを使ったり、
フローラＳを使ってＮＨＫマイルＣも使うという謎ローテ。
（今思えば、震災の影響もあったのかもしれません）

桜花賞に絞るのか、それともＮＨＫマイルＣを使うのか、
ハッキリさせていれば、
もっと違った結果を得られていたのではと思ってしまいます。

事実、復帰戦となった秋のポートアイランドＳでは古馬相手に３着。

ＯＰクラスでは物足りない競馬が続きますが、
昨年の初音Ｓで２着、湘南Ｓでも２着と
復調の気配を見せていました。

昨年夏、競馬スピリッツの勝負レースに指定した長岡Ｓでも
２着入選、大きな配当の的中を表現することができたのもいい思い出。

昨年のユートピアＳは審議・降着に関するルールが改正されて、
初めての降着処分が下されたレースですが、
降着処分になった馬の被害を受けたのがダンスファンタジアでした。

この時のレースも勝ち切っていてもおかしくないような
末脚を繰り出していたので、本当に悔やまれます。

そんなダンスファンタジアも今年で６歳。
あと何レース走る姿を見れるかと思っていた矢先に、
ダンスファンタジアの同期で
桜花賞を勝ったマルセリーナが引退。

結果的に引退レースとなった２月の初音Ｓでは
わずかに馬券圏内に入れず、馬券を的中させることは出来ませんでしたが、
無事、走りきった姿を見て安堵。

先週のうずしおＳと中山牝馬Ｓに登録がありましたが、
結果的に出走せず引退。

悲しいような安心したような気持ちでおりますが、
先週の日曜日、弟のシャドウダンサーが500万下クラスを勝利。

ダービーに向けて好スタートを切りました。

追いかけ続けていたダンスインザムードの子供は
これからも続々デビューしてきますし、
３年後にはダンスファンタジア自身の子供もデビューします。

ホワイトマズル産駒のシャドウダンサーも
これからの活躍次第では種牡馬入りもあるかもしれません。

とにかく馬券だけを追いかけるのが競馬の楽しみ方ではないと
教えてくれたダンスファンタジアの引退は、
江戸川の競馬人生の中でも重要なウェイトを占める出来事なのです。

 

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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