2014-03-06 ​あの日僕らは・・・

​ 2011年３月11日。
この日は日本人なら誰もが忘れられない日のはずです。

あの瞬間まで
なんとなく日常を過ごしていた私たちは
「急激な変化」という言葉では処理しきれないほどの
様々な困難を受けることになりました。

あの日は私も都内におり、地震の揺れを体験。
帰宅難民となった一人でした。


当時はまだ江戸川乱舞と名乗ってもいない
都会の喧騒の中のほんの一部でしかありませんでしたが、
あの日覚えた不安は今でもいえ、これからも忘れることはないでしょう。

地震、津波、原発事故・・・あの日は金曜日で
翌日から始まる競馬開催に胸をときめかせていたいつもの私の姿は無く

次々に入ってくるニュースと飛び交う憶測に左右され、
競馬どころではありませんでした。


競馬界でも様々な影響がありましたね。

被災地にある福島競馬場はスタンドの天井や壁が崩落し、開催も延期。
原発事故の影響などで福島競馬を再開できたのはおよそ１年後。

震災翌日の競馬開催はもちろん休止で、
翌週からも関東圏では競馬開催を行わない時期もありました。

そして震災から一か月半後の４月２３日から関東圏では競馬を再開。
徐々に通常の競馬開催に戻っていきましたが、
震災の影響で、老朽化の進んでいたウインズ新宿は
施設の破損などの被害が出て、営業を休止しました。


あの震災からもうすぐ三年。


被災地から伝わってくるニュースには前向きなものや
腹立たしいニュースなど今でも様々あります。

そんな毎日届けられるニュースの中に
競馬ファンである私にとって非常に身近な話題がありました。

それはあの日以来、時が止まっていたウインズ新宿の営業再開のニュース。


幾度か通った新宿駅そばの古めかしいビル。


にぎわう新宿駅東南口には異色のオッサン達の灰色の群れ。


交通整理する警備員の拡声器による容赦ない誘導。


競馬開催日特有のあの賑わいが戻ってくることになりました。



３年の月日は人々の心にも様々な変化をもたらしますが、
競馬界もこの３年で大きく変わった事がいくつもあります。

あの震災の年に誕生した金色の三冠馬は
様々なドラマを私たちに提供して昨年末に引退。

成績が低迷していた武豊騎手は徐々に成績を戻し、昨年はダービーを制覇。
今年は完全復活を印象付けるレースもたびたび見られます。

２年連続凱旋門賞２着、２年連続香港スプリント制覇といった
対外的な進歩だけではなく、

競馬の本質ともいえる
人と人との絆、人と馬との信頼のドラマなどの数多くのエピソードの中で、

忘れられかけていたＷＩＮＳ新宿の復活の報。

毎週の熱戦の中で忘れかけていたあの日を
今一度思い出しながら、あの震災の日から３年を迎えようとしています。

ありふれた日常の中で、毎日の忙しい日々の中での
非日常的体験ができる毎週末の競馬。

今週もその非日常体験ができる
ありがたい時間に感謝して熱いレースに声援を送りたいと思っています。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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