2014-02-20 ​出会いと別れ

​ <p> 今週のレース考察ではＧ１・フェブラリーＳを扱っておりますが、<br /> 個人的な勝負レースは土曜日の<span class="big-s">ダイヤモンドＳ</span>と<span class="big-s">初音Ｓ</span>。 </p> <p> 真冬のマラソンレースとして扱われるダイヤモンドＳ。 </p> <p> そしてレースタイトル通り、<br /> 暦の上で、冬眠していた虫や鳥が目を覚まし、<br /> 季節最初に聞こえる鳴き声に由来する初音Ｓ。 </p> <p> ２月のレースではあるものの、<br /> 両レースともにどことなく春の気配を漂わせるレースとなっています。 </p> <p> 春は別れの季節でもあり、出会いの季節でもありますよね。 </p> <p> 江戸川のくだらない人生の中にも<br /> いい思い出になっている春もあれば、<br /> 悲しい記憶のままになってしまった春もあります。 </p> <p> 個人的な勝負レースとして位置付けている<br /> 土曜日のダイヤモンドＳと初音Ｓは </p> <p> <span class="red b">まさに江戸川にとって<br /> 「出会い」でもあり「別れ」のレースとなりそうです。</span> </p> <p> 万葉Ｓを格上挑戦ながら優勝した<span class="b">タニノエポレット</span>。 </p> <p> この馬はレースに出るたび、江戸川が<span class="b">「幻の菊花賞馬」</span>と評していた存在。 </p> <p> 近年でもハイレベルだった2010クラシック世代最後の大物でしょう。<br /> メンバーの揃った神戸新聞杯で４着。<br /> あの時菊花賞の出走権利を得ていれば、<br /> 菊花賞はビッグウィークではなくタニノエポレットが勝っていたはず。 </p> <p> 同世代の強豪がどんどん引退していく中、<br /> 晩成の血がようやく目覚めてきた感じがあります。 </p> <p> ダイヤモンドＳを勝てば<br /> メンバーレベルの薄くなりそうな天皇賞・春は期待が持てます。 </p> <p> オルフェーヴルはいない。<br /> キズナ・エピファネイアらは未定。 </p> <p> 出てくるのは<span class="b">メイショウマンボ</span>くらいでしょう。 </p> <p> チャンスはあります。<br /> 少なからず今年はチャンスです。 </p> <p> 春の大舞台に出る為にも負けられないレースになることは間違いありません。 </p> <p> ７歳となり新たな一面を見せるタニノエポレット。<br /> これまでにない可能性を感じていますので、<br /> 江戸川にとって「出会い」を象徴するようなレースを期待しています。 </p> <p> そして初音Ｓに出走するのは<span class="b">ダンスファンタジア</span>。 </p> <p> 名牝・ダンスインザムードの初仔としてデビューし、重賞１勝。 </p> <p> そのレース以来、勝ち星はありませんが、<br /> 準ＯＰクラスで僅差の競馬を続けています。 </p> <p> 所属厩舎が関西ならもっと違った馬になっていたかもしれませんが、<br /> そんなダンスファンタジアももう６歳。 </p> <p> 社台ＲＨの馬なので、そろそろ引退の季節でしょう。 </p> <p> 同期の<span class="b">マルセリーナ</span>も繁殖に上がっていますし、<br /> ダンスファンタジアもこのレースでいい結果が出なければ、<br /> 次の仕事を任されるに違いありません。 </p> <p> ダンスファンタジアの祖母・<span class="b">ダンシングキイ</span>は<br /> ９０年代から今日まで社台の屋台骨を支えた名牝。 </p> <p> <span class="b">ダンスパートナー、ダンスインザダーク、ダンスインザムード</span>など、<br /> 数々の名馬を輩出しています。 </p> <p> そのダンシングキイ系の貴重な後継肌馬になるであろうダンスファンタジア。 </p> <p> もっと先頭で掲示板を駆け抜けるシーンも見たかったですが、<br /> 繁殖という大事な仕事がある以上、<br /> まずは無事にレースを走り切って欲しいという思いがあります。 </p> <p> <span class="b">競走馬としてのダンスファンタジアとは別れの季節になるかもしれません。</span> </p> <p> 冒頭にも言った通りこれらのレースは個人的な勝負レース。<br /> 馬券の不的中とは関係の無い<br /> 「競馬はロマン」「競馬はブラッドスポーツ」ということを<br /> 胸に刻んで応援をしたいと考えています。 </p> <p> 馬券の損得ではない、<br /> 過酷な運命を背負ったサラブレッドの生きざまに<br /> 胸を熱くする２月になるのです。 </p>

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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