2013-09-26
スプリンターズSのCM
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今週末からついに秋のG1戦線がスタート。
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G1と言うことで気持ちが盛り上がったり、<br />
職場や友人と競馬談義に花を咲かす機会も増えるかと思います。
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競馬歴の浅い方は<span class="red b">ロードカナロア</span>と言う<br />
日本競馬史に残るであろう名馬のレースぶりを<br />
その目に焼き付けることになるでしょうし、
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昔からの競馬ファンの方は、<br />
<span class="b">ロードカナロアがスプリントG1を連覇できるのかどうか、とか、<br />
サクラバクシンオーよりも強いのか、とか、<br />
ダイタクヤマトみたいな大波乱を起こす馬が現れるのかどうか、</span>など、
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昔話に花を咲かせつつ、<br />
週末の馬券検討と言う流れになる方も多いでしょう。
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そんな昔馴染みの競馬ファンの方には、<br />
今回のスプリンターズSで、
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<span class="red b">まさかあの年のCMが流れるとは<br />
微塵も思っていなかった方も多いのではないでしょうか。</span>
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かく言う私もその一人。
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既にCMをご覧になられた方はおわかりかと思いますが、
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CMに登場するのは<br />
96年のスプリンターズSを制した<span class="big-s">フラワーパーク</span>。
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96年に短距離G1に昇格した<span class="b">高松宮杯(現:高松宮記念)の初代優勝馬。</span>
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<span class="b u">三冠馬ナリタブライアンが短距離G1に出る</span>という事で<br />
賛否を呼んだレースとして有名なあの時の高松宮杯の優勝馬です。
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CMに登場した96年のスプリンターズSは<br />
フラワーパークとエイシンワシントンが<br />
ゴール前で壮絶な叩き合いを演じ馬体を併せたままゴールイン。
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結果はフラワーパークが優勝。<br />
<span class="b">1cmの着差が話題となり、今回のCMもそれがテーマとなっています。</span>
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しかし、往年の競馬ファンならお分かりかとは思いますが、<br />
フラワーパークに乗っていたのは<span class="big-s">田原成貴・元騎手。</span>
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競馬歴が10年くらいだと聞き慣れない名前だとは思います。<br />
私も<span class="b">フラワーパーク</span>か<span class="b">マヤノトップガン</span>くらいでしか現役を知りません。
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私よりも競馬歴が長い方だと、<br />
それこそ<span class="b">マックスビューティ</span>や<span class="b">ハッピープログレス</span>など<br />
<span class="red b">80年代の名馬</span>が並ぶでしょうし、
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<span class="b">93年のトウカイテイオーの感動的なラストラン</span>の時に<br />
跨っていたのも田原成貴・元騎手でした。
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武豊が現れる前の天才といえば、彼を指す場面もあるでしょう。
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では、なぜそんな天才騎手がCMに出てくることが、<br />
私は微塵も想像できなかったのか・・・
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競馬歴がある程度はある、という方なら想像が出来る筈です。
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騎手を引退した彼は99年に調教師として厩舎を開業します。
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もともと様々なところで、問題を起こしていた部分もありましたが、<br />
決定的だったのは<span class="big-s">2001年の銃刀法違反・覚せい剤取締法で<br />
逮捕</span>されてしまったことでしょう。
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この一件で、調教師免許はく奪され、<br />
2009年にも、再び覚せい剤取締法及び大麻取締法違反容疑で逮捕。
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この段階でJRAからは<span class="red b">無期限の競馬関与停止を言い渡されています。</span>
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これらの件でJRAにとって田原成貴という男は<br />
タブー扱いになってしまったでしょうし、
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<span class="b u">「田原成貴」という名前を公で口にする存在も<br />
もはや藤田伸二騎手くらいしか思い浮かびません。</span>
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そういった経緯を知っている競馬ファンからすれば、<br />
秋競馬の開幕という時期、<br />
しかも日本馬初の凱旋門賞制覇なるかという<br />
競馬界に世間の注目が物凄く集まってタイミングでのCM放映でしたから、<br />
個人的には正直、意外でした。
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たしかにスプリンターズSでCM制作をするならば、<br />
96年のフラワーパークとエイシンワシントンはいい材料だと思います。
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「人と馬は別」と言う認識で大丈夫だとは思いますが、<br />
個人的には<span class="big-s">「時代が変わったな・・・」</span>という思いが残ったCMとなりました。
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このコラムを書いた予想家
江戸川乱舞
競馬好きな平凡サラリーマンから、「逆走競馬予想」を引っ提げて競馬評論家の仲間入り。
また競馬予想だけでなくコラムニストとしても活動中で、
競馬スピリッツ上で「競馬はロマン」を地で行くコラムを掲載中!
予想スタンスはまさに常識から対極への「逆走」。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選んでいき、最後に残った馬をまとめ買い。
「全通り買えば当たる」が持論の逆走競馬コラムニスト。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など
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