話題の競馬トピックに独自の視点で陽気に笑顔で辛口に切り込む!
江戸川乱舞コラム「Alohaな競馬」
2012-08-15 歴史的名種牡馬の没後10年に想いをよせて。
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猛暑の日本列島・・・かと思えば大雨が降っていたり、<br />
不順な天候が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。<br />
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実は「札幌記念のG1格上げ」という<br />
ファンから要望の多い件について書こうと思ったのですが、<br />
今週の「週間Gallop」で<span class="b u">サンデーサイレンス没後10年</span>の記事を見つけて、<br />
想い改めました。<br />
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10年前の夏の夕方でした。<br />
私はインターネットのニュースで<span class="b">サンデーサイレンス</span>の訃報を目にしました。<br />
春に種付けを取りやめた事は知っていましたが、<br />
死ぬとまでは正直思っていなかったので、<br />
その驚きは今でも鮮明に覚えています。<br />
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競馬を好きになった頃に活躍し始めたのがサンデーサイレンス産駒で、<br />
私の競馬好き人生はサンデーサイレンスの種牡馬キャリアと共に<br />
スタートする事に結果的になってしまっているので、<br />
稀代の名種牡馬には迷惑な話かもしれませんが、<br />
私は彼と「同期生」と自負しています。<br />
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週刊少年マンガ雑誌のジャンプで「ミドリマキバオー」が人気があったり、<br />
「ダビスタ」などのゲームの影響で<br />
競馬好きな悪友や近所のお兄ちゃんが割と多かった時代も重なって、<br />
私の周辺ではそのサンデーサイレンスの活躍も<br />
当然のように話題になっていました。<br />
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4戦4勝のまま引退し、<br />
<span class="red b">「幻の三冠馬」</span>とまで言われた<span class="b">フジキセキ</span>の活躍があって、<br />
割とフジキセキの父としての<br />
「サンデーサイレンス」の凄さが当初話題になっていましたが、<br />
ジェニュイン・タヤスツヨシ・ダンスパートナーと<br />
春のクラシックをサンデーサイレンス産駒が総ナメした事もあって、<br />
一気に「強かったのはフジキセキだけじゃない」と、<br />
<span class="red b">1995年はサンデーサイレンス旋風が巻き起こっていた</span>ように記憶しています。<br />
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その頃、私が人生で始めて好きになった馬が<br />
<span class="b">ジェニュイン</span>と<span class="b">ダンスパートナー</span>。<br />
少しだけお話させてもらいます。<br />
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前年、シャドーロールの怪物として三冠を制した<span class="b">ナリタブライアン</span>と同様に、<br />
漆黒の馬体に真っ白なシャドーロールを身につけたカッコよさと<br />
「正真正銘の、本物の」という意味の名・ジェニュインのファンになった事を覚えています。<br />
なかなか活躍馬が出せなませんでしたが、<br />
今夏・地方競馬牝馬最強を決める<br />
グランダムジャパンの3歳牝馬部門で<span class="b">メイレディ</span>が優勝を決めた時は本当に嬉しく、<br />
将来はメイレディの仔を応援するという楽しみも出来ました。<br />
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それとダンスパートナーは「とんでもない牝馬」だったのを覚えています。<br />
今現在も例を見ないオークス優勝後の欧州遠征、<br />
更に帰国後に菊花賞出走(1番人気5着)と凄まじい戦歴を持っていますが、<br />
彼女もまた繁殖入りした後は活躍馬に恵まれませんでした。<br />
しかし今年ようやく、<br />
エンパイアメーカーとの間に生まれた<span class="b">フェデラリスト</span>が重賞勝ちをしてくれました。<br />
まだまだ活躍してくれそうな気配もあり、今後も非常に楽しみです。<br />
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サンデーサイレンス産駒の中で忘れて欲しくないのが、<br />
<span class="b">スペシャルウィーク</span>です。<br />
初期サンデーサイレンス産駒は社台の牝馬からの活躍が目立ちますが、<br />
スペシャルウィークは非社台の日高大洋牧場の出身。<br />
母は日本の名牝系・シラオキの血を引く馬で、<br />
<span class="red b">天才・武豊に初めてダービーを勝たせた馬です。</span><br />
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ライバルの<span class="b">エルコンドルパサー・グラスワンダー・セイウンスカイ</span>らとの対決は<br />
今でも多くの競馬ファンの心に深く根付いているはずですし、<br />
<span class="big-s">この頃から競馬を本格的に始めた方も多いのではないでしょうか。</span><br />
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引退後、スペシャルウィークは<span class="b">シーザリオ</span>、<br />
<span class="b">ブエナビスタ</span>と<span class="b u">日本競馬の歴史において重要な2頭の名牝</span>を輩出し、<br />
活躍馬が出る事が期待されています。<br />
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また、<span class="red big-s">今でも競馬ファンの心に残っている強烈な出来事なども<br />
サンデーサイレンス産駒が話題の中心になってくるような気がします。</span><br />
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秋の府中で多くの人が悪夢だと信じたかった<span class="b">サイレンススズカ</span>の死や、<br />
名手・河内洋に三冠を夢見させた<span class="b">アグネスタキオン</span>など・・・<br />
いまだに語り草となっている競走馬の父は常にサンデーサイレンスであるように、<br />
名馬とともにドラマチックな馬も多数輩出しています。<br />
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<span class="b u">今夏、名種牡馬サンデーサイレンスが死んで10年になります。</span><br />
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サンデーサイレンスの血は世界中の注目を集め、<br />
日本競馬だけでなく海外でも<span class="red b">「SS」旋風</span>が吹き荒れ始めている状況を。<br />
彼はどう思っているでしょうか。<br />
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サンデーサイレンスの晩年の最高傑作・<span class="b">ディープインパクト</span>。<br />
彼自身もまた父の後を継ぎ、名種牡馬の道を歩み始めています。<br />
初年度からクラシック勝ち馬を出し、2世代産駒では日本ダービーだけでなく、<br />
フランス牝馬三冠の初戦・仏1000ギニーの優勝馬まで輩出しました。<br />
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もうサンデーサイレンスの立派な後継種牡馬の地位を<br />
確保したと言っても過言ではありません。<br />
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それにメジロマックイーンとの「黄金配合」で注目を集める<br />
<span class="b">ステイゴールド</span>もまだまだ元気です。<br />
年齢的には種牡馬引退というゴールも見えてくる頃ですが、<br />
衰えを感じさせず、ステイゴールドを預かる<br />
ビッグレットファーム総帥の岡田氏も<br />
まだまだ「怪物級」を出すと期待を寄せています。<br />
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サンデーサイレンスの血はサイアーライン(父系)だけでなく<br />
ファミリーライン(母系)としてもまだまだ生き続けます。<br />
その証拠に<span class="big-s">日本が誇る名牝の系譜にももはやンデーサイレンスの名前は欠かせません。</span><br />
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ダンシングキイ系にはダンスパートナー、ダンスインザムードがおり、<br />
スカーレット一族からは<br />
ダイワスカーレットやスカーレットレディなどもいます。<br />
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それにまだまだ活躍の気配を見せていますし、<br />
ローズキングダムを始めとするバラ一族はサンデーサイレンスとともに、<br />
その血を発展させてきたと言っても過言ではありません。<br />
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今では重賞競走でサンデーサイレンスの血が入っていない馬を探す方が大変ですし、<br />
出走馬全てサンデーサイレンス系という事も、珍しい事ではなくなりました。<br />
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確かに今年は没後10年。<br />
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しかし、<br />
そう感じさせないほどの勢いを見せているサンデーサイレンス。<br />
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かつて20世紀の大種牡馬・<span class="b">ノーザンダンサー</span>が<br />
<span class="red b">「ノーザンダンサーの血の1滴は1カラットのダイヤモンドよりも価値がある」</span>と<br />
言われたことがありました。<br />
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果たして、サンデーサイレンスはどうでしょうか。<br />
もはや日本競馬にサンデーサイレンスの存在は<br />
欠かせないものになっていますが、世界的にはまだまだこれからです。<br />
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サンデーサイレンスの血が<br />
どんどん世界へ広がっていく様子をこの目で見届ける事も、<br />
「同期生」である私の役目ではないかと勝手に思っています。<br />
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サンデーサイレンス、没後10年に想いをよせて。<br />
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このコラムを書いた予想家
江戸川乱舞
競馬好きな平凡サラリーマンから、「逆走競馬予想」を引っ提げて競馬評論家の仲間入り。
また競馬予想だけでなくコラムニストとしても活動中で、
競馬スピリッツ上で「競馬はロマン」を地で行くコラムを掲載中!
予想スタンスはまさに常識から対極への「逆走」。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選んでいき、最後に残った馬をまとめ買い。
「全通り買えば当たる」が持論の逆走競馬コラムニスト。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など
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