話題の競馬トピックに独自の視点で陽気に笑顔で辛口に切り込む! 江戸川乱舞コラム「Alohaな競馬」
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2013-08-15 ​外国人通年免許の行方

​ <p> 今年の春、JRA外国人騎手誕生のニュースが踊りました。 </p> <p> 内容を要約すると </p> <p> <span class="b">「現在は短期免許や指定競走の限定免許で騎乗している外国人騎手が<br /> 一定の条件を満たせば<br /> (日本の競馬関係の法規を理解・日本語での意思疎通など)<br /> JRAの本免許が交付される」</span>というもの。 </p> <p> 内容が内容なので、当然賛否があります。 </p> <p> <span class="b">ただでさえ、<br /> 騎乗数が減っている若手・中堅騎手が<br /> より騎乗機会は減らすきっかけになり、<br /> 騎手を続けられなくなってしまうのではないかという懸念があります。</span> </p> <p> もちろん、藤田伸二騎手が「騎手の一分」で触れていたように、<br /> 若手・中堅騎手は外国人通年免許によって、<br /> 海外からも複数の腕のある騎手が日本に本拠地を置くようになれば、<br /> 一気に騎乗機会が減るでしょう。 </p> <p> 外国人が乗り込んできて、<br /> 日本人が駆逐された相撲のような状況が起きてしまう可能性もあります。 </p> <p> ただ、私自身はこの「外国人通年免許」という<br /> システムについては賛成でも反対でもありません。 </p> <p> 相撲と違って、競馬は日本だけで行われていませんし、<br /> 日本と違い、品格や栄誉を重んじる地域で<br /> 盛んに行われている事も競馬の特徴です。 </p> <p> <span class="red b">それに合格要件である<br /> 「通訳を介さず日本語で最低限の意思疎通が図れる」というのは<br /> 外国人騎手にとってかなり難しい事だと思います。</span> </p> <p> それに日本に本拠地を置くと言うのも、<br /> 賞金以外のメリットが大きい海外の一流騎手には<br /> 納得しづらい条件でしょう。 </p> <p> かと言って、積極的に賛成する気もありません。 </p> <p> やはり日本人の騎手が育って、世界を相手に戦うということ、<br /> つまり競馬が今後、ギャンブルとしてだけでなく、 </p> <p> エンターテイメント・スポーツとして、<br /> 健全に世間に受け入れられる為に、<br /> 日本人騎手の育成(それこそポスト武豊の育成)は必須課題です。 </p> <p> じゃあ、<br /> このルールは何のためのルール改正なんだと言うことになりますが、<br /> 個人的にこのルール改正は<span class="b">「ある男」の為だと思っています。</span> </p> <p> その男とは、<span class="b">M・デムーロ。</span><br /> イタリア人騎手です。 </p> <p> 彼ほど、日本の競馬ファンに愛されている男はいないでしょう。 </p> <p> <span class="big-s">ガリガリ君の歌を歌えるというO・ペリエ騎手</span>も<br /> 日本では愛されているでしょうが、 </p> <p> 貢献度、キャラクター、エピソード・・・<br /> M・デムーロ騎手の比では無いかもしれません。 </p> <p> 03年のダービーでネオユニヴァースで勝った時は<br /> <span class="b">「ついに外国人がダービーを勝つ時代か・・・」</span>と、<br /> ガッカリしたのを覚えていますが、 </p> <p> その直後、彼が </p> <p> <span class="big-s red">「イタリアのダービーを5回勝つよりも、<br /> 日本のダービーを1度勝つ方が嬉しい」</span> </p> <p> と、涙ながらに語っていたのを見て、印象が激変しました。 </p> <p> そして、私が忘れられないのが11年のドバイWC。 </p> <p> 東日本大震災で競馬もお通夜ムード。<br /> 競馬ファンどころか日本中が沈みきっていた時に世界最高峰のレースを<br /> 神業とも言える騎乗で、優勝。 </p> <p> ホクトベガの悲劇以来、日本馬の悲願だった<span class="red big-s">「世界制覇」を達成。</span> </p> <p> 世間的にはサッカー・なでしこジャパンの<br /> ワールドカップ制覇が印象的なのでしょうけど、 </p> <p> あの感動は私の競馬人生の中でも、<br /> 大きな出来事の一つとして、死ぬまで忘れないでしょう。 </p> <p> <span class="b">昨年の天皇賞(秋)での天皇陛下への敬礼</span>は<br /> 競馬史に残る名シーンでしょうし、 </p> <p> <span class="b">03年の皐月賞で田中勝騎手の<br /> 頭をハードスパンキング</span>した事も<br /> 名(迷)シーンとして語り継がれるでしょう。 </p> <p> 競馬週刊誌で語られていた<br /> 競馬への想い、家族への想い、日本を愛する気持ち・・・ </p> <p> 今回の「外国人通年免許」というシステムは不遇の天才イタリア人を<br /> 日本所属として認める為のシステムだと勝手に考えています。 </p> <p> 地方騎手の躍進、若手の台頭、外国人騎手の活躍、<br /> そして<span class="b">復活してきた天才・武豊。</span> </p> <p> 大混戦のジョッキー間の競争では、<br /> 減量記号を自力でとれない若手や中堅の出番は<br /> なかなか無いのかもしれませんが、<br /> デムーロ騎手の通年免許は認めて欲しいと思います。 </p> <p> 将来的に、ガンガン外国人騎手がこの免許を利用するようになれば、<br /> 異議を唱えるかもしれませんが、 </p> <p> <span class="red b">ダブルスタンダードを覚悟で、<br /> デムーロ騎手の所属を認めて欲しいと思います。</span> </p> <p> サッカーの世界でもイタリア人のザッケローニ監督が<br /> たくさんの実績を残しているように、 </p> <p> イタリア人ミルコ・デムーロはこれからも活躍してくれるはずです。 </p>

このコラムを書いた予想家

江戸川乱舞
競馬好きな平凡サラリーマンから、「逆走競馬予想」を引っ提げて競馬評論家の仲間入り。

また競馬予想だけでなくコラムニストとしても活動中で、
競馬スピリッツ上で「競馬はロマン」を地で行くコラムを掲載中!

予想スタンスはまさに常識から対極への「逆走」。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選んでいき、最後に残った馬をまとめ買い。
「全通り買えば当たる」が持論の逆走競馬コラムニスト。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など

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