話題の競馬トピックに独自の視点で陽気に笑顔で辛口に切り込む! 江戸川乱舞コラム「Alohaな競馬」
江戸川乱舞のブログへ

2012-08-01 ​黄金配合、その物語は始まったばかり。

​ <p>先日の新聞報道で以下のような記事が掲載された。<br /> 少しだけ抜粋させていただくと・・・。</p> <p>「昨年の3冠馬<span class="b u">オルフェーヴル</span>に今年の皐月賞馬<span class="b u">ゴールドシップ</span>。父ステイゴールド×母の父メジロマックイーンの組み合わせから、2年連続でクラシックホースが生まれた。生産界にとっては、まさに<span class="b red">黄金の配合</span>。」</p> <p>「新冠町の大栄牧場は、生産馬で一度は手放したメジロマックイーン産駒のミツワオーロラ(牝10歳)を探し出し、繁殖として乗馬クラブから買い戻した。ステイゴールドとの種付けも、無事に成功。“奇跡の血”を求めたストーリーが動き出した。」</p> <p>「ミツワオーロラは、6戦未勝利で引退した。メジロマックイーンの産駒全体の成績がいまひとつだったこともあり、オーナーは繁殖入りを望まなかった。」</p> <p>「乗馬クラブを転々としていたミツワオーロラは3月に神奈川県内の乗馬クラブにいることが判明。繁殖シーズンに間に合わせる為、大急ぎで買い戻した。」</p> <p>「ミツワオーロラは現在受胎で膨らんだおなかを揺らしながら、放牧地で日々を過ごしている。黄金の配合を巡る“冒険”から、素晴らしい未来が導き出されることを期待している。」</p> <p>と、少々、雑ながら上記のような記事が掲載された。</p> <p>現在、ステイゴールドの種付け料は高騰して600万ではあるが、メジロマックイーン以外の配合でもそれなりの成果を出し始めており、サンデーサイレンスの後継の1頭とも目されるようにまでなった。<br /> <span class="b red">父ステイゴールド×母の父メジロマックイーンの組み合わせ</span>で、オルフェーヴルを始め、ドリームジャーニー、ゴールドシップ、フェイトフルウォーと重賞勝ち馬を出しており、合計重賞18勝、G1レース9勝と圧倒的な成績を収めている。<br /> 某大手牧場が、この春メジロマックイーンの牝馬を小規模牧場から超破格の金額で購入していったという話もあり、<span class="u">馬産地では今、黄金の配合に注目が集まっている。</span><br /> それも致し方ない事情がある。</p> <p>馬産地は今までに経験したことのない大不況が襲っている。<br /> ミツワオーロラの話も美談のように書かれているが、要は仔が生まれれば間違いなく「超」がつくほどの高額で取引されるのは明白であり、経営の厳しい牧場ほど、この黄金の配合には期待せざるを得ない現状がある。<br /> 高値で取引されればされるほど、牧場の経営を救ってくれるという話だ。</p> <p>ただ、このミツワオーロラの血統表のボトムラインに目をやってみると、面白いものが見えてきた。<br /> 小岩井の基礎輸入牝馬・アストニシメントまで遡ることができ、メジロマックイーン自身にもアストニシメントの血が入っている。</p> <p>さらに、日本のキラーコンテンツ・サンデーサイレンスの血はもちろん、現在の世界的な流行血統と言える、ノーザンダンサーやミスタープロスペクターなどの血が一切入っておらず、パーソロンやリボー、マンノウォーなど、今では希少になった非常に骨董的価値の高い血も入っている。</p> <p>確かに生産者側としてはこの黄金配合の恩恵の助けを受けないわけにはいかない。<br /> 競争能力の有無は別にしても、父ステイゴールド×母の父メジロマックイーンの組み合わせで馬数頭分の利益が毎年入ってくるのは確実だし、更に黄金配合の産駒が活躍すればする程、その利益も跳ね上がる。<br /> しかもメジロマックイーンは決して直仔が活躍したわけではない。<br /> ミツワオーロラのように繁殖入りしていないケースも多く存在するようだ。</p> <p>よく社台グループと日高の生産者で対比されることはよくあるが、社台は優秀な血を求め、海外からの繁殖牝馬を多数保有しているのに対し、日高は歴史が古く、小規模ながら長年守り継いできたファミリーラインを守っている牧場がまだ多数存在する。<br /> もはや、日高と社台グループではその実力差は開ききっており、逆転することはかなり難しい状態にある。<br /> しかし、今回、繁殖成績の決してよくなかったメジロマックイーンとすでに旬を過ぎたと思われていたステイゴールドから三冠馬が誕生したのは奇跡だった。</p> <p>しかも、社台グループが多数所有するような外国の優秀な繁殖牝馬でなくても<span class="red">日本土着の血を持つ繁殖牝馬からも</span>クラシックホースが出ることがゴールドシップによって証明された。(ゴールドシップの母系は下総御料牧場の基礎輸入牝馬の1頭である星旗及びその娘のクレオパトラトマスへ行き着く血統)<br /> もしかすると、この「黄金配合」によって日本競馬の歴史に残る名馬がこれからも多数生まれてくるかもしれない。<br /> 今秋、オルフェーヴルはそういったメジロマックイーンの血を引く繁殖牝馬を所有する牧場の期待も背負って凱旋門賞に参戦する。</p> <p>オルフェーヴルの結果次第では、北海道に、いや日高に世界中の注目が集まるだろう。</p> <p>今年は近代競馬150年。</p> <p><span class="b red">日本は世界と戦うための下地を150年かけて作ってきたと言っても過言ではない。</span><br /> 軍馬の質向上、生産、供給から始まり、多額の税金を納め、行政を支える「競馬」で使うための競走馬の育成。<br /> そして世界を志向した数多のホースマンの思いが、この「黄金配合」に詰められていると言っても過言ではない。</p> <p>前述したとおり、ミツワオーロラは骨董的価値の高い血統。<br /> そこにはパーソロンやリボーなど、世界的に見ても今はなかなか見ることの無い血も入っている。<br /> 生産者には経済事情が、競馬ファンには血統のロマンが「黄金配合」には詰まっている。</p>

このコラムを書いた予想家

江戸川乱舞
競馬好きな平凡サラリーマンから、「逆走競馬予想」を引っ提げて競馬評論家の仲間入り。

また競馬予想だけでなくコラムニストとしても活動中で、
競馬スピリッツ上で「競馬はロマン」を地で行くコラムを掲載中!

予想スタンスはまさに常識から対極への「逆走」。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選んでいき、最後に残った馬をまとめ買い。
「全通り買えば当たる」が持論の逆走競馬コラムニスト。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など

競馬スピリッツなら
江戸川乱舞の予想が完全無料で見られる!

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
「勝つ馬」ではなく「負ける馬」から選ぶをモットーに
独自の予想を繰り広げ、高配当的中レース量産中!
初心者では目の届かない見落とされがちな馬を選び、的中に導く予想は見事なもの!
もちろん全て無料で見られます!
無料で楽しく当てる&儲ける3ステップ
2024年現在13,418,900円
2023年現在19,927,450円
2022年現在24,393,950円

9月16日(月) 中山11R
【五十嵐】獲得金:48,200円

合計:48,200円

9月15日(日) 中京11R
【ウマテラス】獲得金:72,500円

合計:72,500円

9/21(土)は中山11R ながつきS
9/22(日)は中山11R オールカマー(G2)
の予想を無料でお届けします!